Appleは、手頃な価格で人気を博しているApple Watch SEの次世代モデルで「プラスチック製ボディ」を採用する可能性があると噂されています。これによりコスト削減が見込まれる一方で、ユーザーにとってどのような影響があるのか気になるところです。
本記事では、Apple Watch SEの進化、プラスチック素材の導入によるメリットとデメリットを詳しく見ていきます。
Apple Watch SEのこれまでの進化
Apple Watch SEは2020年に登場し、フラッグシップモデルであるApple Watchシリーズの機能を一部省略することで手頃な価格を実現しました。最初のモデルでは、ディスプレイやアルミボディは上位機種と同じものを使用。しかし、ECG(心電図)機能や常時点灯ディスプレイなどの高機能は省かれました。
2022年には背面素材がセラミックから「ナイロンコンポジット(プラスチック)」に変更され、価格も34,800円へ下がりましたが、基本的な仕様は維持されました。この時点でヘルスケア機能が強化されることはなく、引き続きコストパフォーマンスに重点を置いたモデルとしての位置づけが保たれたまま現在に至ります。
新モデルのプラスチック製ボディは何を意味する?
次世代Apple Watch SEがプラスチック製ボディを採用するというBloombergの報道は、コスト削減を図るための措置であると考えられます。この変更で、Appleは製造コストをさらに抑え、より多くのユーザーにリーチできる製品を作り出すことが期待されるといったところでしょうか。
しかし、プラスチック素材にはもちろん長所と短所があり、これがApple Watchの使用感にどのような影響を与えるのかについては慎重に見極める必要がありそうです。
プラスチック製ボディのメリット
1. 軽量化による装着感の向上
まず、プラスチックはアルミやセラミックに比べて軽量な素材のため、Apple Watchがさらに軽くなることが期待されます。軽量化は、日常的に長時間装着するデバイスにとって大きな利点であることは間違いありません。
2. コスト削減と価格の可能性
プラスチックを使用することで製造コストが抑えられるため、Apple Watch SEの価格がさらに手頃になる可能性があります。現在の価格帯よりもさらに低価格化が実現すれば、より幅広いユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。とはいえ、世界的な物価高のため、現在より低価格が実現することは難しいようにも思われます。せめて同じくらいの価格を維持してほしいところです。
3. カラーバリエーションの増加
プラスチック素材は加工が容易で、様々なカラーバリエーションが展開できる点も魅力です。近年ではiPhone 16やAirPods Maxの鮮やかなカラーリングに見られるように、Apple製品にも彩りが戻り始めています。次世代Apple Watch SEにもこの流れが踏襲されるか、見どころです。
プラスチック製ボディのデメリット
1. 耐久性の問題
プラスチックは金属やセラミックに比べて耐久性が低い傾向があります。特に衝撃や長期間の使用においては、素材の劣化や損傷が起こりやすくなる可能性があり、激しい運動時に装着することの多いユーザーにとっては懸念材料となりえます。
2. 高級感が劣る?
Apple Watchは洗練されたデザインが多くのユーザーに支持されていますが、プラスチック素材の使用は高級感や質感に影響を与えるかもしれません。特に、Apple製品ならではのプレミアム感を期待する方にとっては、アルミやステンレスモデルと比べて見劣りする可能性も否定できません。そうなると、カジュアルなApple Watch SEとプレミアムなApple Watch 10の棲み分けがさらに進みそうです。
Apple Watch SEの未来
次世代のApple Watch SEがプラスチック製ボディを採用するかどうかはまだ噂の域を出ませんが、Appleが報じられているとおりの方向に進む可能性は十分にあります。
もし、軽量化が進んでカラーバリエーションが豊富になり、さらに価格が抑えられれば、Apple Watch SEは引き続き多くのユーザーにとって魅力的な選択肢となるはずです。
いずれにせよ、Appleがどのような方針を採用するかによって、Apple Watch SEの今後の市場ポジションは大きく変わることが予想されます。発表が待ち遠しいですね。