AI技術の進化は日々加速し、その活用の可能性がどんどん高まっています。その一環として、OpenAIが開発する「ChatGPT」はもともとテキストベースのやり取りに限られていましたが、2023年には有料ユーザー向けに画像を生成する機能が追加されました。そして2024年8月、ついにこの機能が無料ユーザーにも開放されました。
この記事では、ChatGPTの無料ユーザーが利用できるDALL-E 3の画像生成機能について、具体例を交えながら解説していきます。
DALL-E 3とは?
テキストから画像を生成するAI技術
We’re rolling out the ability for ChatGPT Free users to create up to two images per day with DALL·E 3.
— OpenAI (@OpenAI) August 8, 2024
Just ask ChatGPT to create an image for a slide deck, personalize a card for a friend, or show you what something looks like. pic.twitter.com/3csFTscA5I
DALL-E 3は、OpenAIが開発したテキストから画像を生成するAIモデルです。ユーザーが入力したテキストを元に、その内容を視覚的に表現した画像を自動で生成します。この技術は、クリエイティブなプロジェクトやアイデアの視覚化、さらにはプレゼンテーション資料の作成など、さまざまな用途に活用できます。
無料ユーザーへの開放
2024年8月、OpenAIは無料のChatGPTユーザーにもDALL-E 3を使って画像を生成する機能を提供し始めました。ただし、無料プランでは1日あたり2枚の画像生成に制限されています。まずはこの制限の中でDALL-E 3を試してみることで、最新の画像生成機能に気軽に触れる機会になりそうです。
ChatGPTでDALL-E 3を使う方法
画像生成の手順
無料ユーザーがChatGPTでDALL-E 3を使って画像を生成する手順は非常にシンプルです。以下の手順で画像を作成できます。
- ChatGPTにログインし、チャットウィンドウを開きます。
- 画像生成のリクエストをテキストで入力します。例:「友達の誕生日カード用に花束の画像を作成して」など。
- 数秒待つと、ChatGPTがリクエストに基づいた画像を生成して表示します。
実際に生成してみた
DALL-E 3の機能は、2024年8月9日から無料ユーザーのアカウントへの割り当てが開始されています。筆者のChatGPTアカウントにも、ようやくDALL-E 3の機能が割り当てられたので、さっそく画像を生成してみました。
「深海で踊るイルカたちの画像を生成してください」という指令文を送信すると、下記の画像がほんの数秒で生成されました。
海面がイルカの頭上と足元に2つ存在するのは不自然ではありますが、想像上のイメージとしては十分に高いクオリティだといえそうです。イルカのシルエットはほとんどが完璧ですが、右上の個体はおかしなことになっていますね。海面に太陽光が当たる様子や、海中にその日光が降り注ぐ様子などは比較的自然に表現されています。今後のクオリティの進化に期待したいところです。
活用例
DALL-E 3の画像生成機能は、以下のようなシチュエーションで活用できます。
- プレゼンテーション資料の作成:プレゼン資料に使う画像を素早く生成し、視覚的にわかりやすいスライドを作成する。
- パーソナライズカードの作成:友人や家族への特別なメッセージカードを、オリジナルの画像でデザインする。
- アイディアの視覚化:頭に浮かんだアイデアを視覚化し、プロジェクトやブレインストーミングに役立てる。
無料版の制限
無料ユーザーは、1日あたり2枚の画像生成に制限されています。この制限はやや厳しいかもしれませんが、限定された回数の中で工夫を凝らすことで、十分に価値ある利用ができそうです。
例えば、生成したい画像が複数あるような場合は、少ない試行回数で必要な画像が生成できるように、事前に最適な指令文を作っておくことが重要です。また、生成された画像はダウンロードして保存し、ChatGPT上でその画像の修正を指示することで、できるかぎり少ない回数でイメージに近い画像を作っていくこともできるでしょう。
画像修正機能はこれからに期待
ChatGPTでは生成した画像を修正する機能も提供されていますが、現時点ではその精度や柔軟性には限界があります。例えば、特定の部分を微調整したり、詳細なカスタマイズを行いたい場合には、期待通りの結果が得られないことも少なくありません。この点については将来的なアップデートで改善される可能性がありますが、現時点では多くの試行錯誤が必要です。
画像修正に限界がある場合、他の画像編集ソフトウェアと組み合わせて使うことがおすすめです。例えば、DALL-E 3で生成した画像をPhotoshopなどで加工し、細部を調整することで、より完成度の高いビジュアルを作成できます。
DALL-E 3の今後の展望
OpenAIは、今後もDALL-E 3の機能を改善していく見込みです。特に無料ユーザー向けの制限緩和や、新機能の追加が期待されます。また、AIの精度や表現力も確実に進化し続けているので、今後のさらなる進化に注目していきましょう。
まとめ
DALL-E 3の画像生成機能が無料ChatGPTユーザーにも開放されたことで、多くの人がAIによる画像生成の恩恵を受けることができるようになりました。1日2枚という制限はあるものの、その範囲内でクリエイティブな活用方法を模索することで、十分に満足のいく成果を得ることができます。
今後のアップデートや新機能の追加にも注目しつつ、日常生活や仕事にDALL-E 3を取り入れてみてはいかがでしょうか。