初代iPadが2010年に発売されてから14年目の今年、ついに、iPad用の公式電卓アプリが登場するとの噂です。MacRumorsによると、電卓アプリを含むiPadOS 18は、日本時間6月11日(火)に開催されるWWDC 2024の基調講演で発表される模様です。
これまでiPadでApple純正の電卓はなかった
iPadにはApple純正の電卓アプリが存在しません。iPhoneにもMacにも、そして手首の小さなApple Watchにさえあるのに!
14年間にわたり、ユーザーはUno CalculatorやNumerical^2など、サードパーティーの電卓アプリを使うしかありませんでした。その理由は、開発当時のスティーブ・ジョブズのこだわりにあると伝えられています。
理由はスティーブ・ジョブズのこだわり?
Cult of Macによれば、Appleの開発者たちが初代iPadを完成させる数週間前に物語が始まるといいます。
Appleのデザインチームは、iPhoneの電卓アプリをそのまま大画面用に拡大して、iPadに搭載しようと考えていました。スティーブ・ジョブズがこのアプリに気づいたのは、発売予定の約1ヶ月前だったといいます。ー「(iPad用の)電卓の新しいデザインはどこにあるんだ?このデザインはひどいぞ(”Where is the new design for the calculator? This looks awful.”)」
そして彼は、当時iPadの開発リーダーだったScott Forstallに、2つの選択肢を提示しました。新しいiPad用の電卓アプリをゼロから構築するか、または電卓アプリをなくすか。 締め切りまでの数週間で、新しい電卓アプリのデザインを完成させることはおよそ不可能でした。これにより、iPadのApple公式電卓アプリはついに登場することなく、歳月が過ぎることになったのです。
新しいiPadOS 18
14年間もの長い沈黙を破って、2024年に登場が見込まれるiPad用の公式電卓アプリ。そのアプリを搭載するiPadOS 18の最初のベータ版は、6月11日のWWDC基調講演の直後にリリースされる予定です。その後、正式のアップデートは9月に広くリリースされる見込みです。
なお、今年はApple公式「メモ」アプリで計算機能が進化することが見込まれています。AI機能を搭載してパワーアップするメモアプリと、新しい電卓アプリとのコラボレーションが楽しみですね。