Appleのオーバーイヤーヘッドホン「AirPods Max」は、2020年末の登場から4年以上が経ちました。登場当初は「高すぎる」「重い」といった声もありましたが、いまやApple製品の中で随一のファッションアイテムとしても人気を誇る存在です。
そして2024年から2025年にかけて、地味ながら大きな進化を遂げています。本記事では、現行モデルの最新仕様、アップデート内容、そして次世代「AirPods Max 2」への期待までをまとめました。
まずはAirPods Maxのアップデートを振り返る
2024年秋|USB-Cと新色追加

2024年秋のAppleイベントでは、AirPods MaxがついにLightningからUSB-C充電へ移行しました。これにより、MacやiPad、iPhone 15以降と同じケーブルで充電・接続できるようになり、持ち運び時の煩わしさが軽減されています。
さらに、新しいカラーが追加されたのも大きなポイント。ミッドナイト、スターライト、ブルー、パープル、オレンジといったカラフルな展開で、従来の落ち着いたラインナップに比べて選択肢がぐっと広がりました。気分や好みに合わせて選べる楽しさが増し、普段使いでもより自分らしさを表現できるようになった印象です。
2025年春|ロスレス&超低遅延対応

そして2025年春、iOS 18.4以降のアップデートによってAirPods Maxは新たな領域に到達しました。
USB-Cケーブルで接続すると、24bit/48kHzのロスレスオーディオと超低レイテンシー(低遅延)再生に対応。Apple Musicのロスレス楽曲を本来の音質で楽しめるだけでなく、Logic ProやFinal Cutなどの制作環境でも遅延を感じにくくなりました。
実際に試してみると、アコースティックギターの弦の響きやシンセサウンドの余韻がより鮮明に。映像編集やライブ配信でも音のズレが気にならなくなり、AirPods Maxが「リスニング専用」から「クリエイティブワークにも使える道具」へ進化したといえます。

音質・機能面での現状評価
Apple AirPods Maxワイヤレスオーバーイヤーヘッドフォン、プロレベルのアクティブ ノイズキャンセリング、外部音取り込みモード、パーソナライズされた空間オーディ オ、USB-C充電、iPhoneのためのBluetoothヘッドフォン ‒ ミッドナイト
¥81,374iPhoneやiPadでの空間オーディオ体験
AirPods MaxとiPhoneやiPadを組み合わせると、音楽や映画の楽しみ方が一気に変わります。頭の動きに合わせて音の方向が変わる「空間オーディオ」は、ヘッドホンの中だけで広いステージが広がるような感覚。
AirPods Proでも体験できますが、Maxはオーバーイヤー型だからこそ得られる迫力と立体感があります。映画の銃声やオーケストラの響きが、部屋の四方八方から飛んでくるような臨場感は、一度体験すると戻れないレベルです。
「探す」アプリで安心
値段の高いヘッドホンを外で持ち歩くとき、紛失の心配はつきもの。でもAirPods MaxならAppleの「探す」アプリで位置を追跡できるので安心です。電池が切れていても最後に検知した場所が残るので、置き忘れたときもすぐに見つけやすいのが便利。
似たような機能を備える他社製ヘッドホンもありますが、Appleの「探す」ネットワークはユーザー数が桁違い。その安心感は、やはり純正ならではの強みです。
Apple製品との切り替えがスムーズ
「Macで作業していたらiPhoneに電話が…」なんてシーンでも、AirPods Maxなら自動で接続が切り替わります。いちいちBluetoothの設定を開く必要もなし。Apple WatchやiPad、さらにはVision Proとも同じようにスムーズにつながるので、使うたびに“エコシステムの力”を感じられます。
他社ヘッドホンは音質や軽さで優れるものもありますが、この「Appleの世界に自然に溶け込む快適さ」は真似できません。
AirPods Max 2への噂と期待
次世代「AirPods Max 2」が登場するのは2027年頃になると言われています。現行モデルは空間オーディオやノイズキャンセリングで高評価を得ている一方、重量や操作性などの面で改善を望む声も多く、ファンの期待は日に日に高まっています。
H2チップ搭載で真価を発揮?
もっとも有力なアップデートとして噂されているのが、AirPods Pro 2などに搭載されている「H2チップ」への進化です。これにより、処理性能やノイズキャンセリングの精度がグッと向上し、空間オーディオやApple Intelligenceとの連携もさらにスムーズになると考えられています。
特に現行モデルでは対応していない「適応型オーディオ」などの新機能が、Maxにもようやく搭載される可能性があります。
軽量化への期待
現行のAirPods Maxは約386gと、長時間のリスニングでは首や肩に負担を感じる人も。次世代機では素材の改良や設計の見直しによる軽量化が期待されており、「長時間つけても疲れない」ヘッドホンへの進化が望まれています。Sony WH-1000XM6が250g前後であることを考えると、Appleがどう差別化するのかも注目ポイントです。
ユーザーの期待が集まる機能
一方で、はっきりとしたリークというより「こんなのが欲しい」というユーザーの声としてよく挙がるのが次のようなポイントです。
たとえば、今はUSB-Cの有線接続でしか楽しめないロスレス音源を「Bluetoothでも再生できたらいいのに」という期待。あるいは、Apple製品間での自動切り替えは便利だけど「WindowsやAndroidとも同時接続できればもっと使いやすい」という要望。そして、現行モデルのデジタルクラウンをなくして「もっと直感的なタッチ操作に対応してほしい」という声も目立ちます。
今買うべき?それとも待つべき?
ここが悩ましいポイントです。AirPods Maxはすでに完成度の高いヘッドホンですが、2027年頃には後継モデル「AirPods Max 2」が登場するという噂もあり、今買うべきか待つべきか、悩みますよね。最新のUSB-C対応やロスレスオーディオのアップデートを体験できる現行モデルを今すぐ手に入れるか、それとも軽量化やH2チップ搭載が期待される次世代モデルを待つか――選択はライフスタイルやこだわりによって変わってきます。
- 今すぐ買うべき人:次世代モデルの発売が噂される2027年まで待ちたくない、Apple Musicロスレスを体験したい、最新カラーが好みな人。
- 待ったほうがいい人:最新の処理性能や軽量化を求めている、2027年まで待てる、長期的に最高のヘッドホンを手にしたい人。
現行モデルはAmazonなどでも2,000円〜3,000円程度の割引やポイント還元が行われることがあり、うまく活用すれば実質価格を下げられます。公式価格にこだわらず、セールや下取りプログラムをチェックするのもおすすめです。
まとめ
AirPods Maxは2024年にUSB-C化&新色追加、2025年にロスレス対応と、地味ながら確実な進化を遂げました。現行モデルは、Apple連携を最大限に活かしたい人にとっては今なお魅力的な選択肢です。
一方で、2027年に噂されるAirPods Max 2では軽量化やマルチポイントなど本格的な進化が期待されるため、待つ価値も十分にあります。
「今すぐ最高のApple体験を得るか」「未来の完成形を待つか」——自分にあったモデルを選んで、オーディオ体験をより一層楽しみましょう。




