iOS 18のアップデートで、iPhoneに「ボーカルショートカット」という機能が追加されました。あらかじめ登録した声のフレーズを話しかけるだけで、特定の操作やアプリの起動が実行できる仕組みです。
「Hey Siri」と呼びかける手間なしに動作するのが大きな特徴で、特定の操作をすばやく行いたい場面や、手が塞がっているときに便利です。
この記事では、ボーカルショートカットの概要・設定手順・実用的な使い方・注意点をまとめて解説します。
ボーカルショートカットとは
ボーカルショートカットは、iOS 18のアクセシビリティ機能として追加された音声操作の仕組みです。自分で設定したカスタムフレーズを話しかけると、あらかじめ紐づけておいたアクションが実行されます。
Siriとの大きな違いは、「Hey Siri」と呼びかけたりサイドボタンを長押ししたりする必要がないこと。登録した語句を発声するだけで即座に反応します。
Siriとボーカルショートカットの違い
| Siri | ボーカルショートカット | |
|---|---|---|
| 起動方法 | 「Hey Siri」または長押し | 登録した語句を発声するだけ |
| 対応範囲 | 汎用的な質問・指示 | 自分で設定したアクションに限定 |
| カスタマイズ | 限定的 | 語句・アクションを自由に設定 |
| 処理場所 | サーバー連携あり | 端末上で完結 |
処理がすべてデバイス上で行われる点もポイントで、音声データが外部サーバーに送信される仕組みではないのが安心ですね。
設定できるアクションの種類
ボーカルショートカットに割り当てられるアクションは、次の4カテゴリに分類されています。
- Siri|Siriへのリクエストとして実行(「LINEを開いて」など)
- ショートカット|ショートカットアプリで作成したショートカットを起動
- システム|カメラ・フラッシュライト・コントロールセンターなどの基本操作
- アクセシビリティ|拡大鏡・AssistiveTouchなどのアクセシビリティ機能
ボーカルショートカットの設定手順

① 設定アプリを開き「アクセシビリティ」へ
ホーム画面から「設定」を開き、「アクセシビリティ」を選択します。
② 「ボーカルショートカット」をタップ
アクセシビリティのメニューをスクロールし、「読み上げ」セクション内にある「ボーカルショートカット」をタップします。
③「ボーカルショートカットを設定」をタップして開始
「続ける」をタップすると、アクション選択画面に進みます。
④ 実行したいアクションを選ぶ
「Siri」「ショートカット」「システム」「アクセシビリティ」の各カテゴリから、声で呼び出したい操作を選択します。
⑤ カスタム語句を入力する
アクションに対して、自分が話しかけるフレーズを入力します。「ライトをつけて」「撮影開始」など、日常会話で不意に出ないような語句にするのが重要です。入力後、「開く」をタップします。
⑥ 語句を3回発声して登録
画面の指示に従い、設定した語句を3回話しかけます。iPhoneが声のパターンを記録します。
⑦ Appleとの共有設定(初回のみ)
初めてボーカルショートカットを設定した場合、音声情報をAppleと共有するかどうかを確認する画面が表示されます。共有したくない場合は「共有しない」を選択しても機能に影響はありません。
設定が完了すると、ステータスバーにマイクのアイコンが表示され、常時待機状態になります。
実用的な使い方
システムアクションを素早く呼び出す
もっともシンプルな使い方が、フラッシュライトやコントロールセンターなどのシステム操作を声で実行することです。
- 「ライトをつけて」→ フラッシュライトのオン/オフ
- 「センター開いて」→ コントロールセンターを表示
- 「シェイク」→ 直前の操作を取り消す「シェイク」動作を実行
料理中や荷物を持っているときなど、手が塞がっている場面での操作が格段にスムーズになります。
ショートカットアプリと組み合わせて複合操作を自動化
ボーカルショートカットが特に役に立つのは、ショートカットアプリとの連携です。複数のステップを含む操作をひとつのフレーズで実行できます。
たとえば、「はい、チーズ!」という語句にカメラ起動+シャッターを組み合わせたショートカットを紐づけると、声だけで撮影が完了します。「朝のルーティン」として天気確認・カレンダー表示・ニュース読み上げを一括実行するといった活用も可能です。
Siriへのリクエストアクションを使えば、ショートカットアプリが対応していない任意のアプリも「LINEを開いて」「マップを起動して」といった語句で起動することもできます。
アクセシビリティ用途での活用
ボーカルショートカットはそもそもアクセシビリティ機能として実装されています。手に障害を抱えている方や、声での操作が適している場面では特に有効です。
また、進行性の疾患などで話し方に変化がある場合は、Siriのアクセシビリティ設定を変更することで、より幅広い発話パターンに対応させることも可能です。
使う前に知っておきたい注意点
バッテリーの消費が増える
ボーカルショートカットをオンにすると、iPhoneのマイクが常時待機状態になります。外出時などバッテリーが気になる場面では、一時的にオフにしておくのが現実的です。
「設定」→「アクセシビリティ」→「ボーカルショートカット」でオフにすれば、すぐに待機を停止できます。在宅時に充電しながら使うといった使い分けが向いています。
iCloudで同期されない
設定したボーカルショートカットはiCloudと同期されません。機種変更時や複数のiPhoneを使う場合は、それぞれの端末で設定し直す必要があります。
カスタム語句は日常会話と被らせないように注意
「カメラ」「電話して」など普段の会話に出やすいフレーズをトリガーに設定すると、意図しないタイミングで動作することがあります。「撮影開始」「ライトオン」のように、日常会話では使わない語句にすることを推奨します。
よくある質問
ボーカルショートカットはどのiPhoneで使える?
iOS 18以降にアップデートできるiPhoneであれば利用できます。iPhone XS以降のモデルが対象です。
設定した語句は何個まで登録できる?
複数のアクションに対してそれぞれカスタム語句を登録できます。Apple公式ドキュメントでは上限数の明記はなく、用途に応じて複数登録して使い分けることが想定されているようです。
ボーカルショートカットをオフにしたいときはどうすればいい?
「設定」→「アクセシビリティ」→「ボーカルショートカット」のトグルをオフにすると、マイクの待機も停止します。設定した語句は保持されるため、再びオンにしたときにすぐ使い直せるので便利です。
ボーカルショートカットとSiriの「Hey Siri」は併用できる?
どちらも同時に有効にしておくことができます。
「Hey Siri」はSiriへの汎用的な質問・指示に、ボーカルショートカットは定型的な操作の即時実行に、というように使い分けることもできます。
iPhoneを机に置いたままでも反応する?
ボーカルショートカットは常時マイクで音声を待ち受けているため、iPhoneの画面がオフの状態でも、近くで登録した語句を発声すれば反応します。
まとめ
ボーカルショートカットは、定型操作を声一つでこなしたいユーザーにとって便利な機能です。特にショートカットアプリと組み合わせると、自動化できる操作の幅が大きく広がります。
一方で、常時マイクが待機することによるバッテリー消費の増加は実用上の課題で、使い方の工夫が求められます。在宅・充電中を中心に使う、外出時はオフにするといった運用スタイルが合っているでしょう。
iOS 18の正式リリースとともに誰でも利用できる状態になっているため、設定自体は数分で完了します。まずは1〜2個だけ登録して、日常の中でどこまで使えるかを試してみてはいかがでしょうか。
iPhone 17の全モデル|新機能や特徴を徹底解説
▶︎ iPhone 17の新機能や特徴を徹底ガイド
▶︎ iPhone Airの新機能や特徴を徹底ガイド
▶︎ iPhone 17 Proモデルの新機能や特徴を徹底ガイド











