AirPods Pro 2の空間オーディオは何がすごい？従来モデルとの違いを検証

Appleのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro（第2世代）」は、音質やノイズキャンセリングの進化だけでなく、「空間オーディオ」の体験が大幅に向上しています。

では、AirPods Pro 2の空間オーディオはどこがすごいのか、従来モデルと比べてどんな違いがあるのかを詳しく検証していきます。

そもそも空間オーディオとは？

「空間オーディオ（Spatial Audio）」とは、Appleが提供する3Dサウンド技術で、音が頭の周り360度に広がるような立体的なリスニング体験を提供します。

従来のステレオ音声は左右のスピーカーから音が出るだけですが、空間オーディオを使うと、まるで映画館のように前後・左右・上下から音が流れてくるように聞こえます。
特に、映画やドラマの視聴、Apple Musicの「空間オーディオ対応楽曲」の再生時に、その効果を最大限に感じられます。

AirPods Pro（第2世代）では、空間オーディオの技術がさらに進化し、従来モデルとは一線を画す体験を提供します。そのポイントを詳しく見ていきましょう。

AirPods Pro 2では、「パーソナライズされた空間オーディオ」が新たに導入されました。これは、iPhoneのFace ID用のTrueDepthカメラを使ってユーザーの耳の形をスキャンし、自分の耳に最適化された音響体験を実現する機能です。

従来の空間オーディオは全ユーザー共通の設定でしたが、AirPods Pro 2では、一人ひとりの耳に合わせて最適な音の反射や拡がりを調整してくれるため、よりリアルな3Dサウンドを楽しめます。

設定方法

このスキャンを行うことで、空間オーディオの没入感が大幅に向上します。

「ダイナミックヘッドトラッキング」とは、頭の動きに合わせて音の位置を調整する技術のことです。例えば、映画を観ているときに頭を右に動かすと、音の位置が自然に変わり、まるで映画館にいるような感覚が得られます。

AirPods Pro 2では、新しいH2チップの搭載により、ヘッドトラッキングの精度が向上し、音の動きがより自然でスムーズになりました。これにより、映画や音楽鑑賞中の没入感がさらに増します。

Apple Musicでは、「ドルビーアトモス」に対応した空間オーディオ楽曲を提供しています。AirPods Pro 2では、H2チップの強化とパーソナライズ機能の追加により、従来よりもさらに立体的な音場を感じられるようになりました。

例えば、オーケストラの楽曲を聴くと、まるで演奏会場の中央にいるような感覚になったり、ライブ音源では、実際の会場の音響をリアルに再現できたりします。

AirPods Pro 2では、iOS 18からゲーム向けの空間オーディオ機能が強化され、特にFPS（ファーストパーソン・シューティング）ゲームでの音の定位がより明確になりました。

例えば、シューティングゲームで敵が右後ろから近づいてくると、実際にその方向から音が聞こえてくるので、直感的に敵の位置を把握できます。

また、H2チップの処理能力向上により、ゲーム音声の遅延も最小限に抑えられているため、より快適にプレイできるのもポイントです。

では、AirPods Pro（第1世代）と比べて、空間オーディオの体験はどれほど違うのでしょうか？

映画やドラマをよく観る人
映画館のような立体的なサウンドを楽しめるので、Apple TV+やNetflixなどの動画視聴をよくする人には最適。
Apple Musicのドルビーアトモス楽曲を楽しみたい人
パーソナライズされた空間オーディオにより、よりリアルなサウンド体験が可能。オーケストラやライブ音源を聴くのが好きな人に特におすすめ。
ゲームをよくプレイする人
低遅延で音の方向感が正確にわかるため、FPSゲームやアクションゲームをプレイする人にも向いている。