データ無制限のプランは、いま楽天モバイル・ドコモ・ソフトバンクの3社が提供しています。なお、ワイモバイルは35GB、ahamoは110GBが上限となっています。
各社とも「実質○○円」という表示を使っていますが、その金額に到達する条件が大きく違います。年会費のかかるクレジットカードや、毎月数万円の決済が前提になっているケースもあります。
ドコモとソフトバンクは、それぞれ無制限プランを2つずつ用意しています。純粋な定額型と、ポイント還元を組み合わせた上位プランです。
この記事では前半で定額型の3プランを比べ、後半でポイント還元型を扱います。あわせて、110GBで足りる人向けの選択肢も見ていきます。
定額制の無制限プランは3つ
| 項目 | ドコモ MAX | 楽天モバイル | |
|---|---|---|---|
| プラン |
| ||
| 基本料金 | 8,448円 | 8,008円 | 3,278円 |
| 全割引後 | 5,148円 | 5,148円 | 3,278円 |
| 割引の数 | 5種類 | 3種類 | 家族割110円のみ |
| 必要なカード | dカードGOLD以上 | PayPayカードゴールド | なし |
| 詳細 |
ドコモとソフトバンクは全割引後がどちらも5,148円と一致しています。基本料金は440円違うのに、割引の総額でちょうど揃う形です。
楽天モバイルは割引がほぼ存在しません。 最強家族割の110円割引だけ で、それも適用しなければ3,278円のままです。条件を調べる手間がないぶん、料金が読みやすいという特徴があります。
割引条件を外すと価格差が開く

公式が示す金額は、割引をすべて適用した場合の数字です。条件を外していくとこうなります。
| 条件 | ドコモ MAX | 楽天モバイル | |
|---|---|---|---|
| 割引なし | 8,448円 | 8,008円 | 3,278円 |
| カード払いのみ | 7,898円 | 7,458円 | 3,278円 |
| 光回線+カード | 6,688円 | 6,358円 | 3,278円 |
| 全割引適用 | 5,148円 | 5,148円 | 3,278円 |
| 詳細 |
楽天モバイルだけが条件によらず一定です。割引なしのドコモと比べると5,170円の差があり、年間では62,000円になります。
ドコモ側で5,148円に到達するには、みんなドコモ割(家族3回線以上)・長期利用割(継続20年以上)・dカードお支払割・ドコモ光セット割・ドコモでんきセット割の5つがすべて必要です。長期利用割は20年以上の継続が条件なので、新規契約者はこの金額に到達できません。
ソフトバンクの割引は新みんな家族割(3回線以上)・おうち割光セット・PayPayカード割の3つで、条件はドコモより緩やかです。ただし最大割引には
PayPayカード ゴールドが必要になります。
カードの年会費を入れるとお得さが変わる
ここが見落とされがちな点です。ドコモとソフトバンクの最安値には、年会費のかかるクレジットカードが必要になります。
| プラン | 表示価格 | 必要なカード | 年会費 | 月換算 | 実質 |
|---|---|---|---|---|---|
| 楽天モバイル | 3,278円 | なし | 0円 | 0円 | 3,278円 |
| ドコモ MAX | 5,148円 | dカードGOLD | 11,000円 | 917円 | 6,065円 |
| 5,148円 | PayPayカードゴールド | 11,000円 | 917円 | 6,065円 |
年会費を月割りすると917円が上乗せされ、実質負担は6,065円になります。楽天モバイルとの差は2,787円まで広がる計算です。
もちろんカード自体を日常的に使っていれば、年会費以上の還元を受けられる可能性はあります。ただし通信料を安くする目的だけでゴールドカードを作ると、割引額と年会費がほぼ相殺されます。dカードGOLDの場合、通信料の割引は550円に対して年会費が月917円なので、カード単体では逆ざやです。
ポイント還元型の無制限プランは2つ
ここまで見てきた3プランとは別に、ドコモとソフトバンクには無制限にポイント還元を組み合わせた上位プランがあります。ドコモのドコモ ポイ活 MAXと、ソフトバンクの
ペイトク2です。

つまりソフトバンクにはテイガク無制限とペイトク2という2つの無制限プランがあり、PayPay還元の有無で使い分ける形になっています。ドコモも同様に、ドコモ MAXとポイ活 MAXの2本立てです。
| 項目 | ドコモ ポイ活 MAX | |
|---|---|---|
| 基本料金 | 11,748円 | 10,538円 |
| 全割引後 | 8,448円 | 7,678円 |
| ポイント充当後 | 2,948円 | 3,678円 |
| 還元上限 | 5,000ポイント | 4,000円相当 |
| 必要なカード | dカード(券種で還元率が変動) | PayPayカード ゴールド |
公式が示す2,948円という数字だけを見ると、ポイ活MAXが最安に見えます。楽天モバイルの3,278円より330円安い計算です。
ただしこの金額にはカードの年会費が含まれていません。しかもポイ活MAXはdカードの券種によって還元率が変わるので、上限の5,000ポイントに到達する条件も変わります。
| dカードの券種 | 還元率 | 上限達成に必要な決済額 | 年会費 | 年会費込みの実質価格 |
|---|---|---|---|---|
| PLATINUM | 10% | 月5万円 | 29,700円 | 5,423円 |
| GOLD | 5% | 月10万円 | 11,000円 | 3,865円 |
| GOLD U | 5% | 月10万円 | 3,300円 | 3,223円 |
| 通常のdカード | 3% | 月約16.7万円 | 無料 | 2,948円 |
還元率が高いカードほど年会費も高いという構造です。PLATINUMは月5万円で上限に届きますが、年会費29,700円を月換算すると2,475円が上乗せされ、実質5,423円になります。
一方でdカード GOLD Uなら年会費3,300円と安く、年会費込みでも3,223円です。ただし還元率5%なので、上限到達には月10万円の決済が必要になります。
ペイトク2は年会費11,000円を月換算917円として加えると4,595円です。
| プラン | 年会費込みの実質 | 必要な決済額 |
|---|---|---|
| 楽天モバイル | 3,278円 | なし |
| ドコモ ポイ活 MAX(GOLD U) | 3,223円 | 月10万円 |
| ドコモ ポイ活 MAX(GOLD) | 3,865円 | 月10万円 |
| 4,595円 | 月4万円 | |
| ドコモ ポイ活 MAX(PLATINUM) | 5,423円 | 月5万円 |
楽天モバイルより安くなる組み合わせは、dカード GOLD Uで月10万円を決済する場合だけです。しかもGOLD Uは入会時点で18歳以上29歳以下という条件があり、満30歳以降の更新時には年会費11,000円のdカード GOLDに自動で切り替わります。長く使い続ける前提だと、いずれ年会費が上がる点は頭に入れておきましょう。
年会費を含めない表示だけを見て判断すると、実際の負担を1,000円から2,500円ほど見誤ることになります。
還元条件を満たせない月の料金はどうなる?
ポイ活系プランで注意したいのが、決済額の条件を満たせなかった月の請求です。
ポイ活MAXは月5万円、ペイトク2は月4万円の決済が必要になります。年間にすると60万円と48万円という金額です。旅行や大きな買い物がある月は達成できても、平常月に届かないことは十分あるでしょう。
条件を満たせなかった場合、請求は以下のようになります。
| プラン | 条件達成時 | 未達成時 |
|---|---|---|
| ドコモ ポイ活 MAX | 2,948円 | 8,448円 |
| 3,678円 | 7,678円 | |
| 楽天モバイル | 3,278円 | 3,278円 |
差は5,500円と4,000円です。還元を前提に家計を組んでいると、達成できなかった月の負担が重く感じられるでしょう。
ペイトク2の還元には対象外も多く、通信料そのもの、電気・ガス・水道、病院や調剤薬局、行政サービス、鉄道などは含まれません。月4万円のうち何割が実際に対象になるかは、生活パターン次第です。
筆者としては、還元は上乗せとして考え、基本料金で比べたほうが判断しやすいと思います。
110GBで足りるならahamo大盛りも選択肢になる
厳密には無制限ではありませんが、ahamoの大盛りオプションは110GBまで使えます。
| 項目 | ahamo大盛り | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| データ量 | 110GB | 無制限 |
| 料金 | 4,950円 | 3,278円 |
| 割引 | なし | 家族割110円 |
| 通話 | 5分無料込み | Rakuten Link無料 |
| 必要なカード | なし | なし |
4,950円で110GBという設定です。楽天モバイルより1,672円高いものの、割引条件もカードの年会費も不要なので、ドコモMAXやテイガク無制限より安く済みます。
月110GBを使い切る人はそう多くないので、実質的な無制限として考えられる容量でしょう。ドコモ回線の安定性を保ちつつ料金を抑えたい人には、現実的な選択肢になります。
ただしahamoは30GBと110GBの2択で、その間がありません。月50GB前後を使う人だと、大盛りオプションの1,980円がやや割高に感じられるかもしれません。
エリアと通信品質の差
料金では楽天モバイルが優勢ですが、エリアの成熟度には差があります。
ドコモとソフトバンクは全国的にカバー率が高く、地方や山間部でも安定してつながります。長年にわたって基地局を整備してきた蓄積があるので、この点は明確な強みでしょう。
楽天モバイルは自社エリアを拡大していますが、地域によってつながりやすさに差が出ることがあります。auのパートナー回線エリアも含めて全国で使えるようになったものの、建物内や地下では弱さを感じる場面があるかもしれません。
無制限プランを選ぶ人は、データを大量に使う前提のはずです。テザリングで仕事をする、動画を常時視聴する、といった使い方なら、つながりやすさが料金差より重要になる場面もあるでしょう。
料金差が大きいので、エリアに不安がある人は実際の生活圏で試してみるのが確実です。楽天モバイルは契約事務手数料が無料なので、試しやすい面はあります。
ただし2025年4月1日以降に契約した回線は、利用開始から1年以内に解約すると解約事務手数料がかかります。金額は月額最低利用金額1カ月分で、最大1,078円です。1年を過ぎれば0円になります。
テザリングの扱い
| 項目 | 楽天モバイル | ドコモ MAX | ソフトバンク | ahamo大盛り |
|---|---|---|---|---|
| テザリング | 無料・無制限 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 上限 | なし | なし | なし | 110GBまで |
どのプランもテザリングは追加料金なしで使えます。楽天モバイルはテザリングにも容量制限がないので、自宅の固定回線代わりに使うことも可能です。
ただし混雑時には速度制御がかかる場合があると各社が案内しています。常時大容量を使う用途なら、固定回線と併用するほうが安定するでしょう。
どれを選ぶべきか
| 判断軸 | おすすめ |
|---|---|
| 料金の安さを最優先するなら | 楽天モバイル |
| 110GBで足りるなら | |
| 回線のつながりやすさ重視なら | ドコモ MAX |
| PayPayを大量に使うなら | |
| dカードの上位券種を保有しているなら | ドコモ ポイ活 MAX |
料金だけで判断するなら答えははっきりしています。楽天モバイルの3,278円は、割引条件もカードの年会費も不要で到達できる金額です。他社が割引をすべて積んでも、この水準には届きません。
他社を選ぶ意味があるのは、エリアの安定を最優先する場合か、すでに該当するクレジットカードを持っていて決済額の条件も満たせる場合でしょう。
選び方
料金を最優先するなら|楽天モバイル
料金は 無制限で3,278円 。割引条件も年会費も不要で、誰が契約してもこの金額です。使わなかった月は1,078円まで下がるので、無駄がありません。無制限プランを探しているなら断然おすすめです。
月110GBで足りるなら|ahamo大盛り
料金は110GBで4,950円。ドコモ回線の安定性がありながら、割引条件もカードも不要です。楽天モバイルのエリアに不安がある人には、ちょうどいい落としどころになるでしょう。
エリアの安定を最優先するなら|ドコモ MAX
全国どこでも安定してつながります。全割引で5,148円ですが、長期利用割20年以上が条件なので、新規契約だともう少し高くなります。仕事で全国を移動する人には、この安心感が判断材料になるはずです。
PayPayを月4万円以上使うなら|ペイトク2
還元率はPayPay決済で最大10%。上限4,000円相当が戻ります。年会費込みの実質は4,595円なので楽天モバイルには届きませんが、PayPay経済圏にどっぷり浸かっている人なら検討の価値があります。
すでにdカードの上位券種を持っているなら|ドコモ ポイ活 MAX
決済額に応じて最大5,000ポイントが還元されます。年会費をすでに払っている人なら、追加負担なしで実質2,948円になる計算です。ただし還元率は券種で変わり、PLATINUMなら月5万円、GOLDなら月10万円の決済が上限到達の条件になります。通信目的で新規に上位カードを作るのはおすすめしません。
よくある質問
データ無制限で一番安いのはどこ?
最安は 楽天モバイルの3,278円 です。割引条件もクレジットカードの年会費も不要で、誰でもこの金額になります。ドコモとソフトバンクは全割引を適用しても5,148円で、さらにカード年会費が上乗せされます。
ドコモ ポイ活 MAXの2,948円は本当に安い?
カードの年会費が含まれていません。dカード PLATINUMの年会費29,700円を月換算すると2,475円なので、実質は5,423円になります。dカード GOLDなら実質3,865円ですが、還元率が5%に下がるので月10万円の決済が必要です。すでに上位カードを持っている人以外は、この金額を鵜呑みにしないほうがいいでしょう。
ドコモとソフトバンクはどちらが安い?
全割引後はどちらも5,148円で同額です。基本料金はソフトバンクが440円安いものの、割引の総額でちょうど揃います。判断はエリアやポイント経済圏の好みで決めることになるでしょう。
ahamoの110GBは無制限の代わりになる?
月110GBを使い切る人は多くないので、実質的な無制限として使えます。料金は4,950円で、割引条件もカードも不要です。ただし110GBを超えると速度制限がかかります。
無制限プランでテザリングは使える?
どのプランも追加料金なしで使えます。楽天モバイルはテザリングにも容量制限がないので、固定回線代わりにすることも可能です。ただし混雑時には速度制御がかかる場合があります。
楽天モバイルのエリアは無制限利用に耐えられる?
生活圏によります。自社エリアは拡大していますが、建物内や地下では弱さを感じることがあるかもしれません。データを大量に使う前提なら、契約前に エリアマップで確認 しておきましょう。
まとめ|無制限は楽天モバイルが最安
- データ無制限の最安は 楽天モバイルの3,278円 で割引条件が不要
- ドコモMAXとテイガク無制限は全割引後どちらも5,148円
- 両社の最安値には年会費11,000円のカードが必要で実質6,065円
- ポイ活MAXの2,948円
はカード年会費と月5万円以上の決済が前提
- 110GBで足りるなら
ahamo大盛りの4,950円も選択肢
各社の「実質○○円」という表示は、カードの年会費と決済額の条件を含めていないことが多いところに注意が必要です。年会費まで計算に入れると、順位が入れ替わります。
料金を最優先するなら 楽天モバイル に軍配が上がります。条件が一切ないので、契約後に「割引が外れて高くなった」ということも起きません。
エリアの安定を求めるならahamoの大盛りが中間的な選択になるでしょう。ドコモ回線で4,950円という金額は、割引条件を考えなくていいぶん読みやすいはずです。
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