契約者数を伸ばし続けている
楽天モバイル
と、大手3社の一角であるソフトバンク。この2社は料金の仕組みが対照的です。楽天モバイルは使った分だけ払う段階制で、ソフトバンクは高めの基本料から割引を引いていく方式になっています。
とはいえこの2社の料金プランは、他のキャリアと比べてシンプルです。データ量を変えても、割引条件を変えても、どちらがお得か変わる場面がほとんどないからです。
この記事では小容量・中容量・データ無制限の3つの帯域で料金を比べ、そのうえでソフトバンクを選ぶ意味がある場面を見ていきます。あわせて通話とPayPay還元の扱いも整理します。
料金の仕組みが対照的
| 項目 | 楽天モバイル | |
|---|---|---|
| 料金方式 | 使った分だけ段階制 | 定額から割引を引く |
| 小容量 | 3GBまで1,078円 | ミニフィット2 2GBまで5,258円 |
| 中容量 | 20GBまで2,178円 | ミニフィット2 5GBまで6,358円 |
| データ無制限 | 3,278円 | テイガク無制限 8,008円 |
| 割引 | 家族割110円のみ | 最大2,860円 |
| 詳細 |
楽天モバイルは毎月の使用量に応じて料金が自動で変わります。あまり使わなかった月は1,078円、どれだけ使っても3,278円で頭打ちです。割引は最強家族割の110円だけなので、条件を調べる手間がほとんどありません。
ソフトバンクは新みんな家族割・おうち割光セット・PayPayカード割の3つを積み上げる設計です。テイガク無制限なら家族3回線以上で1,210円、光回線で1,100円、PayPayカード ゴールドで550円の合計2,860円引きになります。
ここで注意したいのが、割引の上限を使い切っても楽天モバイルの料金には届かないという点です。8,008円から2,860円を引いても5,148円で、楽天の3,278円とは1,870円の差が残ります。
データ無制限で比べると1,870円以上の差
データを多く使う人の場合、条件を変えて比べるとこうなります。
| ソフトバンク側の条件 | テイガク無制限 | 楽天モバイル | 差 |
|---|---|---|---|
| 割引なし | 8,008円 | 3,278円 | 楽天が4,730円安い |
| PayPayカードゴールドのみ | 7,458円 | 3,278円 | 楽天が4,180円安い |
| 光+ゴールド | 6,358円 | 3,278円 | 楽天が3,080円安い |
| 家族3回線+光+ノーマルカード | 5,368円 | 3,278円 | 楽天が2,090円安い |
| 全割引適用 | 5,148円 | 3,278円 | 楽天が1,870円安い |
すべての条件で楽天モバイルのほうが安くなります。年間にすると22,000円から56,000円の開きです。
ソフトバンク側で5,148円に到達するには、家族3回線以上・ソフトバンク光またはAir・PayPayカード ゴールドの3つが揃う必要があります。しかもゴールドは年会費11,000円がかかるので、月換算917円を別途負担する計算になります。
年会費まで含めると実質6,065円ほどになり、楽天モバイルとの差は2,787円まで広がります。カード自体を日常的に使う人でないと、この年会費は取り返しにくいでしょう。
小容量帯はさらに差が開く
月2〜3GBしか使わない人の場合、差はもっと大きくなります。
| ソフトバンク側の条件 | ミニフィット2(2GB) | 楽天モバイル(3GBまで) | 差 |
|---|---|---|---|
| 割引なし | 5,258円 | 1,078円 | 楽天が4,180円安い |
| ゴールドのみ | 4,708円 | 1,078円 | 楽天が3,630円安い |
| 光+ゴールド | 3,608円 | 1,078円 | 楽天が2,530円安い |
| 全割引適用 | 3,058円 | 1,078円 | 楽天が1,980円安い |
容量は楽天のほうが1GB多く、料金は3分の1以下という差があります。ミニフィット2の割引をすべて適用しても、楽天モバイルの3倍近い金額です。
ミニフィット2の新みんな家族割は550円で、テイガク無制限の1,210円より小さく設定されています。2回線だと220円まで下がるので、小容量プランでは家族割の効果が限定的です。
小容量で使う人がソフトバンク本体を選ぶ理由は、金額面では見つけにくいというのが正直なところです。同じソフトバンク回線を使うワイモバイルなら5GBで1,298円(光回線あり)なので、小容量しか使わない場合、ワイモバイルのほうが比較対象としてはアリだといえます。
中容量帯は容量の差も大きい
月5GBから20GBを使う人の場合、金額だけでなく容量の差も出ます。
| ソフトバンク側の条件 | ミニフィット2(5GB) | 楽天モバイル(20GBまで) | 差 |
|---|---|---|---|
| 割引なし | 6,358円 | 2,178円 | 楽天が4,180円安い |
| 光+ゴールド | 4,708円 | 2,178円 | 楽天が2,530円安い |
| 全割引適用 | 4,158円 | 2,178円 | 楽天が1,980円安い |
ミニフィット2は5GBが上限で、それを超えると速度制限がかかります。楽天モバイルは同じ料金帯で20GBまで使えるので、容量では4倍の開きがあります。
ソフトバンクには5GBと無制限の間を埋めるプランがありません。月10GB前後を使う人は、ミニフィット2では足りず、テイガク無制限では明らかに払いすぎという状態になります。楽天モバイルの2,178円は、この帯域にちょうど当てはまるでしょう。
通話の仕組みが違う
両者とも標準では通話が従量制ですが、楽天モバイルには専用アプリの仕組みがあります。
| 項目 | 楽天モバイル | ソフトバンク |
|---|---|---|
| 標準の通話料 | 30秒22円 | 30秒22円 |
| アプリ利用時 | Rakuten Linkで無料 | ― |
| 短時間かけ放題 | 15分1,100円 | 5分880円 |
| 完全かけ放題 | ― | 24時間1,980円 |
| 家族間通話 | ― | 家族割引適用で24時間無料 |
通話料を抑えたいなら、 Rakuten Linkアプリから発信すれば国内通話が無料 になります。標準の電話アプリを使うと30秒22円がかかるので、通話が多い人はアプリを必ず使いましょう。
0570などの他社接続サービスや一部の特番は無料通話の対象外です。この点は押さえておきましょう。
ソフトバンクの強みは家族間通話です。家族割引グループに加入していれば、家族への通話が24時間無料になります。家族と長電話することが多い世帯なら、この点は判断材料になるでしょう。
ただし家族以外への通話は従量制なので、日常的に通話するなら準定額オプション+の880円か定額オプション+の1,980円を追加することになります。楽天モバイルはRakuten Linkで誰にかけても無料なので、通話料まで含めると差はさらに広がります。
PayPay還元をどう考えるか
ソフトバンクを選ぶ理由として最も大きいのがペイトク2の存在です。基本料金は10,538円と高額ですが、PayPay決済で最大10%が還元されます。
全割引後は7,678円。月4万円をPayPayカード ゴールドで決済すれば上限の4,000円相当が戻り、公式が示す実質負担は3,678円です。楽天モバイルの3,278円との差は400円まで縮まります。
ただし条件は軽くありません。10%還元には**PayPayカード ゴールド(年会費11,000円)**が必要で、月4万円という決済額も日常の買い物をほぼPayPayに集約している人向けです。還元の対象外も幅広く、通信料そのもの、電気・ガス・水道、病院や調剤薬局、行政サービス、鉄道などは含まれません。
還元を前提に料金を計算すると、条件を満たせなかった月の割高感が大きくなります。筆者としては、基本料金で比べたうえで還元は上乗せとして考えるほうが判断しやすいと思います。
なお楽天モバイルにも楽天市場のポイント倍率が上がる仕組みがあるので、どちらの経済圏を使っているかで選ぶという考え方もあるでしょう。
エリアと通信品質
料金では楽天モバイルが優勢ですが、エリアの成熟度には差があります。
ソフトバンクは全国的にカバー率が高く、都市部でも地方でも安定してつながります。長年にわたって基地局を整備してきた蓄積があるので、この点は明確な強みでしょう。
楽天モバイルは自社エリアを拡大していますが、地域によってつながりやすさに差が出ることがあります。auのパートナー回線エリアも含めて全国で使えるようになったものの、建物内や地下では弱さを感じる場面があるかもしれません。
料金差が大きいので、エリアに不安がある人は実際の生活圏で試してみるのが確実です。楽天モバイルは契約事務手数料が無料なので、試しやすい面はあります。
ただし2025年4月1日以降に契約した回線は、利用開始から1年以内に解約すると解約事務手数料がかかります。金額はプラン料金の月額最低利用金額1カ月分で、Rakuten最強プランなら最大1,078円です。1年を過ぎれば0円になります。
ソフトバンク側にも似た制度があり、2026年7月1日以降に新規契約・のりかえで加入した場合、12カ月以内の解約で契約解除料1,100円がかかります。どちらも金額は大きくないので、判断を左右するほどではないでしょう。
乗り換え時の注意点
ソフトバンクから楽天モバイルへ移る場合、いくつか確認しておきたい点があります。
まずキャリアメールです。@softbank.ne.jpを使い続けるには、**月額330円の「メールアドレス持ち運び」**に申し込む必要があります。乗り換えと同時に手続きしないと使えなくなるので、忘れないようにしましょう。
次に端末の残債です。ソフトバンクで分割購入している場合、乗り換え後も支払いは続きます。新トクするサポートを使っている場合は、返却の条件も確認しておきましょう。
そして家族の割引です。新みんな家族割は回線数でカウントされるので、1回線抜けると残った家族の割引額が変わることがあります。テイガク無制限の場合、3回線から2回線になると割引が小さくなるので、家族全体で計算してから判断しましょう。
おうち割光セットにも注意が必要です。ソフトバンク光を契約したまま携帯だけ楽天モバイルに移すと、光回線側の割引が外れることになります。世帯全体の通信費で考えたほうがいいでしょう。
どちらを選ぶべきか
| 判断軸 | 楽天モバイル | |
|---|---|---|
| 月額料金 | 全容量帯で安い | 割引を適用しても少々割高 |
| 使用量の変動 | 月によってばらつく | ほぼ一定 |
| PayPay決済 | ─ | 月4万円以上使う |
| 家族間通話 | Rakuten Linkで無料 | 家族割で24時間無料 |
| エリア | 生活圏で問題なければOK | 繁華街や地下でも安定◎ |
| 詳細 |
料金だけで判断するなら、答えははっきりしています。小容量から無制限まで、どの帯域でも楽天モバイルのほうが安く、割引をすべて適用したソフトバンクでも1,870円以上の差が残ります。
ソフトバンクを選ぶ意味があるのは、PayPayの決済額が非常に大きい人か、エリアの安定を最優先する人でしょう。この2つに当てはまらない場合、金額差を埋める材料は見つけにくいと思います。
なお、ソフトバンクの回線品質を保ちつつ料金を下げたいなら、サブブランドのワイモバイルという選択肢もあります。同じソフトバンク回線で、シンプル3 Mが光回線ありで2,398円です。
選び方
月額料金を最優先するなら|楽天モバイル
料金は 3GBまで1,078円、無制限でも3,278円 。ソフトバンクが割引をすべて適用しても5,148円なので、どの容量帯でも楽天モバイルが安くなります。迷ったらこちらを選んで問題ないでしょう。
使用量が月によって変わるなら|楽天モバイル
料金は 1,078円から3,278円の間で自動調整 。使わなかった月は勝手に安くなるので、月ごとのばらつきが大きい人にぴったりです。
通話が多いなら|楽天モバイル
専用アプリを使えば Rakuten Linkで国内通話が無料 。ソフトバンクの完全かけ放題は1,980円かかるので、通話が多い人ほど差が広がります。
PayPayを月4万円以上使うなら|ソフトバンク ペイトク2
還元率はPayPay決済で最大10%。上限4,000円相当が毎月戻ります。実質3,678円まで下がるので、決済額が大きい人には検討の価値があります。ただし年会費11,000円のゴールドカードが前提です。
家族と長電話するなら|ソフトバンク
家族割引グループ内なら24時間通話無料です。家族以外への通話にはオプションが必要ですが、世帯内の通話が中心ならこの点は魅力になるでしょう。
エリアの安定を最優先するなら|ソフトバンク
都市部でも地方でも安定してつながります。仕事で全国を移動する人や、電波が不安定だと困る環境にいる人には、この安心感が判断材料になるはずです。
よくある質問
楽天モバイルとソフトバンク、結局どっちが安い?
全容量帯で楽天モバイルが安くなります。データ無制限同士なら、ソフトバンクが割引をすべて適用しても1,870円の差が残ります。小容量帯では1,980円から4,180円の開きです。
ソフトバンクの5,148円はどんな条件?
家族3回線以上・ソフトバンク光またはAir・PayPayカード ゴールドをすべて満たした場合の金額です。ゴールドは年会費11,000円がかかるので、月換算917円を別途負担する計算になります。
ペイトク2なら楽天モバイルより安くなる?
なりません。実質3,678円まで下がりますが、楽天モバイルの3,278円には届きません。しかも月4万円のPayPay決済と年会費11,000円のゴールドカードが前提です。条件を満たせない月は7,678円の請求になります。
楽天モバイルのエリアは大丈夫?
地域によって差があります。自社エリアは拡大していますが、建物内や地下では弱さを感じることがあるかもしれません。契約前に エリアマップで生活圏を確認 しておきましょう。
楽天モバイルの通話無料はどう使う?
Rakuten Linkという専用アプリから発信します。標準の電話アプリを使うと30秒22円がかかるので、アプリを必ず使いましょう。0570などの他社接続サービスは対象外です。
乗り換えると家族の料金が上がる?
上がることがあります。新みんな家族割は回線数でカウントされるので、3回線から2回線に減ると1回線あたりの割引額が変わります。ソフトバンク光を契約したままだと、おうち割光セットも外れます。家族全体で計算してから判断しましょう。
まとめ|料金で選ぶなら楽天モバイル
- データ無制限同士なら 楽天モバイル が1,870円以上安い
- 小容量帯では容量が多いうえに料金が3分の1以下
- ソフトバンクの最安値は家族3回線と年会費11,000円のカードが前提
- 楽天モバイルは Rakuten Linkで国内通話が無料
PayPayを月4万円以上使うならペイトク2も検討の余地あり
この2社の比較は、他の組み合わせほど迷う要素がありません。小容量から無制限まで、すべての帯域で楽天モバイルのほうが安いからです。
ソフトバンクを選ぶ意味があるのは、PayPayの決済額が非常に大きい場合か、エリアの安定を最優先する場合に限られます。自分がそのどちらかに当てはまるかを確認して、当てはまらなければ 楽天モバイル に軍配が上がるでしょう。
ソフトバンクの回線品質は保ちたいけれど料金は下げたい、という人にはサブブランドのワイモバイルという選択肢もあります。同じ回線で、シンプル3 Mが光回線ありで2,398円です。
楽天モバイルを徹底解説
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