Appleの年次イベントであるWWDC(Worldwide Developers Conference)では、Appleの最新のソフトウェアアップデートが発表され、AI機能の強化や新しいデザイン、ユーザーエクスペリエンスの向上が期待されます。
2024年のWWDCは6月11日(火)午前2時(日本時間)に開始される予定です。
この記事では、WWDC 2024で予想される主な発表内容について詳しく見ていきます。
iOS 18とiPadOS 18
iOS 18とiPadOS 18は、AIを駆使した新機能が多数追加される予定です。Bloombergによれば、Appleはこれを「Apple Intelligence」と呼んでおり、これまでにない大規模なソフトウェアのアップデートが期待されています。
iOS 18では、AI機能がオプトイン形式で提供される見込みです。つまり、ユーザーがAI機能のオンとオフを選択できる方式にするとみられています。これにより、ユーザーは自身のデータがどのように使用されるかをコントロールできます。
OpenAIとの提携
Appleは今年初めからOpenAIと協議を続けており、ChatGPTとiOS 18の統合をWWDCで発表することが期待されています。
2024年5月14日に発表されたChatGPT-4oは、世界中の人の度肝を抜きました。ChatGPTの機能がiOS 18と組み合わさることで、より高度なAI機能を日常の操作に活用できるようになるとみられます。
SiriとSpotlightの進化
AppleはSiriに大規模な言語モデル(LLM)を導入し、より自然で会話的な応答が実現する見込みです。これにより、Siriを使った特定のアプリ内機能の制御や、写真の編集、メールの作成などが、これまで以上に多機能になるでしょう。
さらに、Spotlight検索も改良され、より正確な検索結果とソート機能が追加されます。これにより、ユーザーは必要な情報を迅速に見つけることができます。
内蔵アプリの新機能
既存の多くのアプリにもAI機能が追加されるとの噂があります。
- ユーザーが見逃した通知や、個々のテキストメッセージ、ウェブページ、ニュース記事、文書、ノートなどのメディア形式を要約する機能
- 個々のユーザーに合わせた健康アドバイスや生活アドバイスを提供する機能
- ボイスメモの文字起こし機能
- 新しい絵文字の生成
- メモアプリ内で録音や複雑な計算ができる機能
また、Safariでは「インテリジェント検索」オプションが追加され、ウェブページの要点をAIが自動で要約します。メールアプリでは「スマートリプライ」機能が追加され、受信メールへの返信を提案してくれます。
さらに、iPadの登場以来14年間存在しなかったiPad用の電卓アプリが、ついに登場するかもしれません。
macOS 15の新機能
macOS 15もまた、多くのAI機能を導入する見込みです。メッセージ、メール、写真、メモ、カレンダーなどのアプリが強化されます。
システム設定アプリは、より使いやすいUIに再編成され、ユーザーが必要な設定を簡単に見つけられるようになります。また、AIを活用した検索機能も向上し、設定項目の検索がより直感的になります。
watchOS 11の新機能
Apple Watch向けのwatchOS 11では、Siriの機能がさらに強化され、手元での操作がより便利になると噂されています。具体的には、フィットネスアプリの改良や、新しいウォッチフェイスの追加が予定されています。
また、Bloombergによると、Siriのインターフェースは、クエリの種類に応じて独自のフォーマットで応答するように設計されます。これにより、ユーザーは迅速かつ直感的に必要な情報を得ることができます。
tvOS 18とvisionOS 2の新機能
tvOS 18では、AIを活用した新機能が追加される見込みですが、具体的な情報はまだ明らかにされていません。visionOS 2では、Apple Vision Pro専用のアプリが追加され、さらに没入感のある体験が提供されることが期待されています。
さらに、visionOS 2では、FaceTimeでのライブキャプション機能が追加され、Apple Immersive Videoでのキャプション移動オプションも提供されます。また、Macrumorsによれば、Mindfulnessアプリに呼吸を追跡する機能が追加され、Apple Vision ProはApple Pencil Proにも対応予定です。
Apple Vision Proが日本で発売されるかも?
2024年2月にアメリカ限定で販売開始されたApple Vision Proが、ついに日本に上陸するかもしれません。
2024年5月頃に、世界各国から何百人ものスタッフたちがApple本社のあるCupertinoへと訪れており、数日間にわたるVision Proのトレーニングに参加しています。このトレーニングに参加したのは、オーストラリア、シンガポール、ドイツ、フランス、韓国、中国、日本の従業員だとされています。
Apple Vision Proの販売が発表されれば、日本のAppleストアで実機を試せる日が近いかもしれません。
WWDC 2024の視聴方法
WWDC 2024の基調講演は6月11日(火)午前2時(日本時間)に開始されます。Appleの公式サイト、YouTube、Apple TVアプリ、Apple Developerアプリでライブストリーミングが行われます。また、Ringo MagazineのXアカウントもぜひチェックしてください。
このイベントを通じて、Appleがどのようにテクノロジーの未来を形作っていくのか、その一端を垣間見ることができるはずです。WWDC 2024で発表される最新情報をお楽しみに!