iPadのカメラは、普段あまり注目されないポイントですが、実はモデルごとにできることが異なります。
オンライン会議の映り方、書類スキャンの速さ、ARの精度、動画撮影の滑らかさ──こうした体験の差は、単なる画素数では測れません。
この記事では、最新のiPad(第11世代)、iPad mini(第7世代)、iPad Air(M3)、iPad Pro(M5)のカメラ性能をわかりやすく比較します。
最新iPadの全モデルを徹底比較
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iPad 最新モデルのカメラ比較
iPadは画面サイズやチップの違いが注目されがちですが、カメラ性能もモデルによってしっかり差があります。
とはいえ、iPhoneのように強力な写真撮影機能がメインではなく、ビデオ通話・スキャン・AR・資料記録といった「生活や仕事に必要な実用機能」に最適化されているのが特徴です。
| 項目 | iPad 第11世代 | iPad mini | iPad Air (M3) | iPad Pro (M5) |
|---|---|---|---|---|
| 外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| リアカメラ(背面) | 12MP広角カメラ | 12MP広角カメラ | 12MP広角カメラ | デュアルカメラ+LiDARスキャナ |
| フロントカメラ(前面) | 12MPセンターフレームカメラ(横向き) | 12MPセンターフレームカメラ(縦向き) | 12MPセンターフレームカメラ(横向き) | 12MPセンターフレームカメラ・TrueDepthカメラシステム(横向き) |
| 動画性能 | 4K撮影 | 4K撮影 | 4K撮影 | 4K撮影・ProRes |
| LiDAR | なし | なし | なし | あり |
| 詳細 | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る | Amazonで見る |
特徴①|iPadカメラは「撮る」より「写す・映す」に強い
iPadのカメラはiPhoneほどの大型センサーを積んでいないため、写真画質ではスマホに劣ります。しかし、iPadにはiPadの強みがあります。
- 大画面で映しながら撮れる
- オンライン会議で顔が自然に映る
- メモアプリと組み合わせたスキャン&編集が圧倒的に便利
- ARの操作性が良い
そのため、iPadは「高画質カメラ」というより、情報を整理するためのするカメラとして進化してきたと言えます。
特徴②|iPad miniだけ「フロントカメラが縦向き」である理由
最新iPadは、横向きにしたときに中央に来る位置へフロントカメラが移動しています。
しかし、iPad miniだけは例外で縦向き位置のままです。
なぜminiだけ違う?
- 本体サイズが小さく、ベゼル配置の都合で横側に移動しにくい
- miniは縦持ち(読書・メモ)が主用途で、横持ちで使う割合が小さい
- 内部構造の制約が大きい
そのため、ビデオ通話などで横向きの構図をよく使う人は、iPad / iPad Air / iPad Proの方が自然な構図になります。
特徴③|iPad Proのカメラ機能だけは別格
iPad Pro(M5)は、他のiPadにはないLiDARスキャナ、ProRes動画ワークフロー、TrueDepthカメラシステムを備えています。これら3つは似た領域の機能ですが、実際には次のように“できること”を一段引き上げてくれます。
- オンライン会議での映りが自然(TrueDepth対応):iPhoneと同じ深度センサーで、明暗差が大きい環境でも安定した映像を撮影。
- 高品質な動画制作に向く(ProRes対応):色階調が豊かで編集耐性が高い素材を扱えるため、YouTube制作や教材作成をiPadだけで完結できる。
- ARの精度が圧倒的に高い(家具配置・測量で有利):L iDARが瞬時に空間を正確に測定。
つまり、iPad Proは撮影のためのカメラというより、「空間を扱う・映像を作る・人を映す」ことに最も強いiPad です。
iPad AirやiPad miniでも日常の用途には十分ですが、作業がクリエイティブ寄りになるほど、iPad Proの優位性がはっきり出てきます。
最新iPadのカメラ性能の特徴
iPad 第11世代|必要なものは全部そろうスタンダード
Apple 11 インチ iPad (A16): 11 インチモデル、Liquid Retina ディスプレイ、128GB、Wi-Fi 6、12MP フロント/12MP バックカメラ、Touch ID、一日中使えるバ ッテリー - シルバー
最新の無印iPadは、日常用途の撮影に十分なカメラ性能を備えています。
書類撮影、学校の課題提出、FaceTimeなど、普段使いでは困る場面がほとんどありません。
- 単眼カメラでシンプル
- スキャンが速い
- センターフレームが優秀
- 家庭用、学校用にちょうどいい性能
もう少し高品質を求める人には物足りないかもしれませんが、大半のユーザーにとっては必要十分です。
iPad mini(第7世代)|スナップ撮影とスキャンの快適さが抜群
iPad miniは、とにかく「構えやすさ」が最大の強み。
片手で持てるため、ちょっとした書類の撮影や、外出先でのメモ代わりの撮影に最も向いています。
- 軽さによる扱いやすさが圧倒的
- 小回りが利いてスキャンがしやすい
- フロントカメラはオンライン会議にも十分
画質自体は無印iPadと大きく差はありませんが、機動力の高さという意味では、miniが圧倒的に使いやすいモデルです。
▶︎ iPad mini(第7世代)の新機能や特徴まとめはこちら
iPad Air(M3)|オンライン会議・ノート作業・学習にぴったり
Apple 11 インチ iPad Air (M3): Apple Intelligence のために設計、Liquid Retina ディスプレイ、256GB、12MP フロント/バックカメラ、Wi-Fi 6E、 Touch ID、一日中使えるバッテリー - スペースグレイ
iPad Air(M3)は、カメラ性能も「ちょうどいい」位置づけにあります。
Proほど尖ってはいませんが、普段の作業を快適にしてくれるバランスの良さが魅力です。
Airのカメラで特に便利なのは、横向き配置のフロントカメラ。動画授業やオンライン会議で、画面上の資料を見ながら自然な姿勢で映れます。
- 横向きフロントカメラが使いやすい
- 書類スキャンの精度と速度が安定
- ペン作業と同時進行しやすい
- 動画学習やリモートワークとの相性が抜群
一方で、LiDARセンサーやProRes撮影といったプロ向け機能は搭載されていません。
とはいえ、ほとんどのユーザーにとってAirのカメラ性能は必要十分で、「仕事にも勉強にも使いたい」という人ならAirを選んで後悔は少ないはずです。
iPad Pro(M5)|「空間を撮る」ための高性能カメラ
Apple 11インチiPad Pro(M5):Ultra Retina XDR ディスプレイ、256GB、横向きの12MP フロント/バックカメラ、LiDAR スキャナ、Apple N1によるWi-Fi 7、Face ID、一日中使えるバッテリー - スペースブラック
iPad Pro(M5)のカメラは、iPadの中で唯一「プロを意識した設計」です。
特にLiDARスキャナの存在は大きく、建築・デザイン・3Dモデリングなどの現場で重宝されています。
加えて、Tandem OLEDディスプレイとの組み合わせによって、撮影した写真や動画の確認がとても正確。クリエイター向けの作業にぴったりです。
- ARアプリで空間の奥行きを瞬時に測定
- 3Dモデルの作成がスムーズ
- 動画の色確認が正確
- スタジオ並みの明るさがなくても撮影が安定
写真そのものの画質はiPhoneほど劇的ではありませんが、作業ツールとしてのカメラ精度が圧倒的に高いのがProの特徴です。
iPhoneとiPadのカメラはどう違う?
iPadカメラを語るときに必ず出てくる疑問があります。
「写真を撮るならiPhoneでよくない?」──結論から言えば、その通りです。
iPhoneのほうがカメラは圧倒的に強いです。しかし、iPadのカメラが勝っているのは「実用性」。
特に次の3つは、iPadのほうが快適です。
- 資料のスキャン(画面が大きいので確認しやすい)
- オンライン会議(画角が広く、姿勢が自然)
- AR / 図面 / デザイン確認(画面の広さが活きる)
つまり、
- 「思い出をきれいに残す」=iPhone
- 「作業を効率化する」=iPad
という住み分けになります。
まとめ|「何を撮るか」ではなく「どう使うか」で選ぶ
iPadは、写真の美しさを競うデバイスではありません。作業や生活を快適にするために進化しています。
- オンライン会議 → 画角と配置が重要
横向きフロントカメラの iPad 第11世代 / iPad Air / iPad Pro が快適。特にProはTrueDepthで映りが自然。 - スキャン → AFの速さと構えやすさ
軽量で取り回しの良い iPad mini が圧倒的にスキャンしやすい。大量の資料を扱うなら処理が速い iPad Air / iPad Pro もおすすめ。 - AR → センサーと奥行き認識が決め手
唯一LiDARスキャナを搭載する iPad Pro が別格。空間計測、家具配置、建築系アプリなどはPro一択です。
こうした体験の違いが、モデル選びに大きく影響します。
カメラ機能をしっかり理解して選べば、iPadは毎日の仕事・学習・生活を驚くほど効率化してくれるはずです。
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