iPadに最新チップが搭載されるといっても、どのような違いが出るのかは、なかなかイメージしにくいところです。
- どのチップがどのモデルに載っているのか
- 「Aシリーズ(A16、A17 Pro)」と「Mシリーズ(M3、M5)」は何が違うのか
- チップの違いが、普段の使い心地をどう変えるのか
この記事では、最新iPadシリーズに搭載されているチップの違いを、ベンチマークの数字だけでなく、「体感として何が変わるのか」という視点で整理します。
最新iPadの全モデルを徹底比較
▶︎ iPadシリーズのサイズ比較|大きさ・重さ・厚さを徹底ガイド
▶︎ iPadシリーズのバッテリー性能比較|用途別ガイド
▶︎ iPadのカメラ性能を徹底比較|オンライン会議・書類スキャン・AR
1. iPadのチップは大きく分けて「Aシリーズ」と「Mシリーズ」
| 項目 | iPad 第11世代 | iPad mini | iPad Air (M3) | iPad Pro (M5) |
|---|---|---|---|---|
| 外観 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| チップ世代の位置づけ | A16チップ | A17 Proチップ | M3チップ | M5チップ(最上位) |
| 性能 | ブラウジング・動画・学習に十分 | 軽快な日常動作・読書・ノートに最適 | PCライクな作業もこなせる中核性能 | クリエイター・プロ用途を想定した最高性能 |
| 主な用途 | 家庭用・学生のスタンダードモデル | 持ち歩き・電子書籍・手帳代わり | 勉強・仕事・動画編集の入門 | イラスト・動画編集・3D・音楽制作など本格的クリエイティブ |
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まず押さえておきたいのは、iPadのチップは大きく分けると次の2系統に分かれる、という点です。
Aシリーズチップ
- iPhoneと共通の系統
- 軽さ・省電力・コストのバランス重視
- 主に「iPad / iPad mini」に搭載
Mシリーズチップ
- Mac用として設計された高性能チップ
- CPU・GPUコア数が多く、メモリ帯域も広い
- 主に「iPad Air / iPad Pro」に搭載
Aシリーズ → Mシリーズで変わるポイント
CPU性能
- 大量のPDFを同時に開いて検索するとき
- 常に複数アプリをSplit View+スライドオーバーで並べて使うとき
GPU性能
- 動画編集(特に4K)のプレビュー
- 高解像度イラストのカンバス移動・拡大縮小
- 3DビューワやARアプリの描画
メモリ帯域
- 複数アプリをまたいだコピー&ペースト
- ブラウザで大量のタブを開いたまま作業を続けるとき
- RAW現像+別アプリでの補正など、アプリをまたぐ制作フロー
つまり、「アプリを1つずつ使う分には、Aシリーズでも困らない」「アプリを同時に複数使い始めると、Mシリーズの差がはっきり出てくる」というイメージが近いです。
- Aシリーズ:軽快で省エネな「高性能スマホ級」
- Mシリーズ:本格作業に耐える「持ち運べるPC級」
ただし、Aシリーズでも一般用途には十分速いのがポイントです。
「動画視聴・ノート・ブラウジング」程度なら、Mシリーズの真価はほとんど出ません。
逆に、Mシリーズを選ぶ意味がはっきり出るのは、「4K動画編集をタイムライン上で何本も重ねる」「重いレイヤーのイラスト・3Dモデルを扱う」と言った場面です。
2. モデル別|搭載チップとその特徴まとめ
iPad(第11世代)|Aシリーズの「標準ライン」
Apple 11 インチ iPad (A16): 11 インチモデル、Liquid Retina ディスプレイ、128GB、Wi-Fi 6、12MP フロント/12MP バックカメラ、Touch ID、一日中使えるバ ッテリー - シルバー
メリット
- A16チップで日常用途(動画・Web・学習アプリ)は十分サクサク
- 「アプリがすぐ開く」「タブ10個くらい」では不満が出にくい
- 価格とのバランスが良く、家庭用・学習用のメイン1台にちょうどいい
注意点
- Web会議+資料+メモなどの同時タスクにはやや弱い
- 本格的な動画編集など、重いクリエイティブ用途には不向き
iPad mini(第7世代)|Aシリーズ+省電力チューニング
メリット
- Aシリーズ搭載で、電子書籍・ノートアプリ・情報収集系はサクサク動く
- 効率のよいA17 Proチップで、外出時のバッテリー持ちが良い
注意点
- 画面が小さいため、本格的なマルチタスクには不向き
- 「これ1台でPCライクに何でもやりたい」という用途とは相性が悪い
▶︎ iPad mini(第7世代)の新機能や特徴まとめはこちら
iPad Air(M3)|Mシリーズのちょうど良いポジション
Apple 11 インチ iPad Air (M3): Apple Intelligence のために設計、Liquid Retina ディスプレイ、256GB、12MP フロント/バックカメラ、Wi-Fi 6E、 Touch ID、一日中使えるバッテリー - スペースグレイ
メリット
- Mシリーズのチップで、CPU・GPUとも余裕がある
- ブラウザ・ノート・PDF・動画・ホワイトボードを同時に開いても快適
- 学習・仕事・趣味の制作まで「1台で全部こなしたい」にちょうどいい性能
- Proより価格が抑えめで、「長く使える中級モデル」としてバランスが良い
注意点
- 動画視聴や軽いブラウジング中心の人にはオーバースペック
- 本格的な4K動画編集・3D制作では、Proより余力が少ない
iPad Pro(M5)|GPUとメモリ帯域で別次元の高性能
Apple 11インチiPad Pro(M5):Ultra Retina XDR ディスプレイ、256GB、横向きの12MP フロント/バックカメラ、LiDAR スキャナ、Apple N1によるWi-Fi 7、Face ID、一日中使えるバッテリー - スペースブラック
メリット
- Mシリーズ上位チップでCPU・GPUとも余裕が大きい
- Tandem OLEDと相まって高解像度・高負荷の描画がとにかく滑らか
- 4K動画複数トラックや高解像度イラストでもカクつきにくい
- 映像・イラスト・3D・音楽制作などプロ寄り用途に最適
注意点
- ブラウジングやノート中心だと明確にオーバースペック
- 価格が高く、「まず1台試したい」人には割に合いにくい
- 重いクリエイティブ作業をしないなら、Airの方がコスパは良い
あなたの使い方に合ったチップは?
Aシリーズで十分な人
- YouTube・Netflixなどの動画視聴をしたい人
- 学習アプリ・ウェブ検索・ノート作成に使う人
- 電子書籍・雑誌アプリを利用する人
- データの重い画像編集や4K動画編集を使う予定はない人
iPad(第11世代)、またはiPad mini で十分です。チップではなく「サイズ」と「ストレージ容量」の方が重要になります。
Mシリーズ(Airクラス)がおすすめな人
- ノート+PDF+ブラウザを同時に開いて勉強する人
- 出先でも仕事のメール・ドキュメント作業をこなしたい人
- 軽い仕事をiPadだけで完結させたい人
iPad Air(Mシリーズ)が基準ラインです。ここを下回ると、性能がぎりぎり足りずに動きが重く感じる瞬間が増えていきます。
Mシリーズ(Proクラス)がぴったりな人
- 4K動画編集をする人
- イラスト制作でレイヤーを多数使う人
- 3Dモデル・AR・CAD的なアプリを使う人
「制作ツールとしてiPadを使う人」はProを検討する価値ありです。
まとめ
iPadのチップは、どれを選んでもかなり高性能です。違いが出るのは、「どれくらい重いことを、どれくらい同時にやるか」という点です。
- Aシリーズ(iPad 第11世代 / iPad mini):ブラウジング・動画・学習・ライトなイラスト用。 「まず1台」「家・学校メイン」なら基本これで十分。
- M3 搭載 iPad Air:勉強+仕事+趣味制作を1台でこなしたい人向け。 マルチタスクをしても余裕がほしいなら、ここが基準。
- M5 搭載 iPad Pro:4K動画編集・本格イラスト・3Dなど「PCレベルの作業」を日常的にする人向け。 そこまでしないならオーバースペックになりやすいラインです。
「ハイスペックだから」というだけでなく、自分の1日の使い方に対してどれくらい余裕が欲しいかで選ぶのが、いちばん失敗しにくい決め方です。
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