2024年5月に出たiPad Pro(M4)は、タンデムOLEDと史上最薄ボディで大きな話題になりました。あれから約1年半。2025年10月にはM5搭載モデルが登場し、M4は新品ラインから外れています。いま買うとなると、整備済製品や中古、量販店の残り在庫が中心です。
そうなると気になるのが、型落ちになったM4を今買って大丈夫なのか、という点でしょう。先に結論を書いておくと、M4とM5の体験差は思ったより小さく、用途によってはむしろM4のほうが賢い買い方になります。
筆者は発売直後から11インチのM4をずっと使っていて、M5が出た今もこの一台で不便はありません。実際に使ってきた感覚も交えながら、今のM4がどういう立ち位置なのかを見ていきます。
まず押さえておきたい|M4は整備済み品が中心
iPad Pro(M4)は、M5の発売と入れ替わる形でApple公式ストアの新品販売が終わりました。型落ちというより、ラインそのものから抜けた状態です。
とはいえ手に入らないわけではありません。Apple認定整備済製品なら、定価より最大15パーセントほど安く、1年保証つきで買えます。 バッテリーと外装は新品に交換され、付属品も揃って届く。中古はちょっと、という人でも手を出しやすいはずです。AppleCare+にも入れます。
| 入手経路 | 特徴 |
|---|---|
| Apple認定整備済製品 | 定価より最大15パーセントほど安く、1年保証つき。バッテリー・外装は新品交換。在庫は流動的 |
| 家電量販店の在庫品 | 新品だが在庫限り。ポイント還元を狙える場合あり |
| 中古ショップ・フリマ | 最安だが状態や保証はまちまち。バッテリー状態の確認が必須 |
整備済は数量限定で、欲しい容量やカラーがすぐ消えることもあります。狙いが決まっているなら、在庫があるうちに動いてしまったほうがいいでしょう。
M4とM5は何が違う?
| 項目 | iPad Pro(M4) | iPad Pro(M5) |
|---|---|---|
| 外観 | ![]() | ![]() |
| 発売 | 2024年5月 | 2025年10月 |
| チップ | Apple M4 | Apple M5 |
| メモリ | 8GB(256/512GB)/16GB(1/2TB) | 12GB(256/512GB)/16GB(1/2TB) |
| ディスプレイ | Ultra Retina XDR(タンデムOLED) | Ultra Retina XDR(タンデムOLED) |
| 外部ディスプレイ出力 | 最大60Hz | 最大120Hz |
| 無線 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 7(Apple N1チップ) |
| モバイル通信 | (従来モデム) | C1Xモデム(最大50%高速) |
| 高速充電 | × | ○(対応アダプタで約30分で50%) |
| カメラ | 12MP広角+LiDAR | 12MP広角+LiDAR |
| バッテリー | 最大10時間 | 最大10時間 |
| 価格(11インチ256GB) | 168,800円(発売時) | 168,800円 |
| 詳細 | Amazonで見る | Amazonで見る |
差が出ているのは、メモリ、外部ディスプレイ出力、Wi-Fi、セルラーの通信速度、そして高速充電あたりです。逆に言えば、iPad Proの体験を一番左右するディスプレイ、デザイン、カメラ、バッテリー持続時間はまったく変わっていません。 M5がマイナーチェンジと呼ばれるのは、このためです。
価格も発売時で据え置きでした。M4世代で一気に値上げされた反動か、M5は同じ価格帯を保っています。
メモリ|M5は256GBモデルでも12GB
表からは見えにくいものの、実際の使い勝手に関わるのがメモリです。M4は256GBと512GBが8GB、1TB以上で16GBという構成でした。M5はここが変わって、一番安い256GBでも12GBを積んでいます。
アプリを開きっぱなしにする人や、重い制作アプリを並行で回す人なら、12GBの余裕がありがたく感じられる場面もあるでしょう。ただ、超重量級の作業を常時並行させるのでなければ、8GBでも実用上は十分だと思います。
外部ディスプレイ|M5はつないだときのカクつきが消えた
M4を外部モニターにつなぐと、出力は最大60Hzどまりでした。M5は最大120Hzに対応しています。外部モニター接続時のスクロールや動きのなめらかさが、ここで一段良くなりました。
iPadを外部ディスプレイにつないで作業する人なら、ここはM5がはっきり有利です。一方、本体画面だけで完結する使い方なら、この差はまず体感しません。本体側のProMotion 120HzはM4でも問題なく使えます。
通信|Wi-Fi 7とC1Xモデム
M5はWi-Fi 7に対応し、セルラーモデルは新しいC1Xモデムで最大50パーセント高速なモバイル通信ができます。
ただWi-Fi 7は、対応ルーターがなければ宝の持ち腐れになります。家庭で普通に使う範囲なら、M4のWi-Fi 6Eで速度に困る場面は少ないでしょう。通信まわりは、将来役に立つかもしれない、くらいの進化だと思います。
iPad Pro(M4)はどんな人に向いている?
コスパ重視でOLEDのiPad Proが欲しいなら|iPad Pro(M4)整備済
魅力はやはり価格です。新品のM5と同じタンデムOLEDが、整備済なら安く手に入ります。iPad Proの真価はあのディスプレイにあって、それがM5とまったく同じ。 画面で妥協する必要は、どこにもありません。
動画編集や3D制作のような重い作業も、M4のチップで普通にこなせます。8GBメモリでも一般的なクリエイティブ用途なら問題ありませんし、Apple Pencil ProもMagic Keyboardも当然使えます。価格を抑えてProの体験が欲しい人にとって、今のM4はかなりおいしい選択肢だと思います。
外部モニター中心の作業をするなら|iPad Pro(M5)
iPadを外部ディスプレイにつないで長く作業する人は、M5の外部120Hz対応が嬉しいはずです。M4の60Hz出力だと、つないだときの動きの粗さがどうしても気になります。
ここに、重いアプリを常に並行させる、Wi-Fi 7環境がもう手元にある、セルラーで大容量通信を頻繁に使う、といった条件が重なるならM5の価値が上がります。最新世代を長く使いたい人にも素直におすすめできる一台です。
動画視聴や学習が中心なら|iPad Air(M4)
2026年3月、M4チップを積んだiPad Airが出ました。チップ世代はPro M4と同じM4で、価格は11インチ98,800円から。 Pro M4の整備済価格とも似た水準です。
Airのディスプレイは液晶で、ProのようなOLEDや120Hzはありません。とはいえ、YouTubeやSNS、調べ物、ノート取りやPDF閲覧が中心なら、その差はそこまで気にならないでしょう。Apple Pencil Proにも対応していて、学習用途なら必要十分どころか、かなり楽しめます。OLEDの没入感や本格的な制作環境にこだわらないなら、コスパはAirが上です。
筆者がM4を2年使って感じていること
一番よかったと思うのは、やっぱりディスプレイ。タンデムOLEDで映画やアニメを観ると、暗いシーンの黒の沈み込みが液晶とまるで違うんですよね。この体験がM5でもそっくり同じなら、整備済のM4で手に入るならそれで十分、というのが正直な気持ちです。
ただ、iPadOSの壁はあります。腰を据えて作業するなら、やはりMacのほうが速い場面が出てきます。結局、チップが何世代かより、iPad Proで何をするかのほうがずっと大事だと感じています。
よくある質問
iPad Pro(M4)は今でも新品で買える?
Apple公式ストアでの新品販売は、M5の登場とともに終了しています。現在の入手経路は、Apple認定整備済製品、家電量販店の在庫品、中古ショップなど。整備済製品は1年保証つきでバッテリーも新品に交換されるため、新品に近い安心感で買えます。
M5が出たのにM4を買って後悔しない?
ディスプレイ、デザイン、カメラ、バッテリー持続時間はM4とM5で同一です。差が出るのはメモリ、外部120Hz出力、Wi-Fi 7、高速充電など。日常用途やクリエイティブ作業での体感差は小さめです。外部モニター中心の使い方やWi-Fi 7環境がなければ、M4で困る場面は少ないでしょう。
M4のメモリ8GBで足りる?
256GBと512GBモデルは8GBです。重いアプリを常時並行させる使い方でなければ、お絵描きや動画編集、Safariのタブ展開などで不足を感じる場面は多くありません。重量級の作業を頻繁に並行させるなら、12GBスタートのM5か、1TB以上の16GBモデルが安心です。
M4のアクセサリはそのまま使える?
Apple Pencil ProとApple Pencil(USB-C)、Magic Keyboardに対応しています。M5もデザインが同じためアクセサリは共通で、M4用のMagic KeyboardはM5でもそのまま使えます。なお第2世代のApple Pencilには非対応です。
iPad Air(M4)とiPad Pro(M4)はどう違う?
どちらもM4チップですが、ProはタンデムOLEDとProMotion 120Hzのディスプレイを搭載し、Airは液晶で60Hzです。Proのほうが画面の表現力やなめらかさで上回ります。一方Airは価格が安く、Touch IDなどProにはない特徴もあります。動画視聴や学習が中心ならAir、本格的な制作や没入感を求めるならProが向いています。
まとめ|M4はOLEDを安く手に入れる選択肢
- iPad Pro(M4)はM5登場で新品販売が終了し、整備済製品や中古が入手経路になっている
- M5との差はメモリ、外部120Hz出力、Wi-Fi 7、高速充電などで、ディスプレイやデザインは同一
- 日常用途やクリエイティブ作業では、M4とM5の体感差は小さい
- 外部モニター中心の作業をするならM5、コスパ重視でOLEDが欲しいならM4が向いている
- 動画視聴や学習が中心なら、M4チップを積んだiPad Air(M4)もアリ
iPad Proの体験を一番左右するのは、チップ世代ではなくディスプレイです。そしてその点で、M4とM5に差はありません。だから整備済で安く買えるM4は、今でも十分に価値があります。最新世代へのこだわりや外部モニター運用がないなら、M4で後悔する場面はほとんどないでしょう。
逆に、OLEDや120Hzにそこまでこだわらないなら、iPad Air(M4)まで視野に入れたほうが満足度の高い買い物になるかもしれません。
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