Appleの本格派ノートといえばMacBook Pro。その最新世代として2024年秋に登場したのが「MacBook Pro M4」です。クリエイターやエンジニアといったプロフェッショナル向けに、チップ性能からディスプレイ、バッテリーまで大幅に進化しました。
今回の記事では「M4チップの進化」「新しいディスプレイ技術」「価格やコスパ」「今買うべきかどうか」を整理してお届けします。
MacBook Pro M3から何が変わった?4つの主な変更点
M4チップで性能が大幅アップ
最大の注目ポイントはM4チップの導入です。標準M4に加えて、より高性能なM4 Pro、M4 Maxがラインナップされています。
前世代のM3チップは8コアCPU・10コアGPUでしたが、M4では10コアCPU(高性能コア4 + 高効率コア6)に進化。GPUは引き続き10コアながら、処理効率と省電力性が向上しています。
- M4 Pro:14コアCPUと最大20コアGPUを搭載、メモリ帯域幅も拡大。
- M4 Max:最大16コアCPU・40コアGPUという圧倒的パワーで、映像制作や3Dレンダリングに最適。
特にM4 Pro/MaxはThunderbolt 5に対応し、超高速データ転送や複数ディスプレイの安定接続を実現しています。前世代M3からの進化幅は大きく、動画編集や機械学習といった重い作業を日常的に行う人には強力なアップデートです。
ディスプレイが進化、色再現も向上

M4世代ではディスプレイにも改良が入りました。SDR輝度が最大1,000ニトにアップしたことで、屋外や明るいオフィスでも見やすくなり、作業効率が向上しました。
HDRピーク輝度は従来通り1,600ニトで、写真編集や映像制作に十分対応可能。ProMotionテクノロジーで最大120Hzの滑らかな動作も楽しめます。ミニLED搭載のLiquid Retina XDRは引き続き健在で、HDR編集やカラーグレーディングの精度を求めるプロユーザーにとっては大きな魅力です。
カメラとオーディオがさらに便利に
FaceTimeカメラは1080pから12MP センターフレームカメラへと進化。自動フレーミングにより、ビデオ会議や配信でも常に自然に映るようになりました。
スピーカーも原音に忠実な6スピーカーシステムを搭載。ドルビーアトモスの空間オーディオに対応しているため、映画や音楽の臨場感も格段にアップしています。
バッテリー持ちは最大24時間

M3では最大22時間の駆動でしたが、M4ではさらに伸びて最大24時間。外出先で長時間作業してもバッテリー切れの心配が少なくなり、モバイルワークの強い味方になります。
72.4Whのリチウムポリマーバッテリーを搭載し、96W USB-Cアダプタによる高速充電にも対応。急いでいるときも安心です。
メモリ構成と価格設定
ベースメモリは16GBからに進化し、余裕をもった作業環境が実現しました。最大で128GBまで拡張できるため、ハイエンドな映像編集やAI処理にも対応可能です。
価格は14.2インチが248,800円から、16.2インチが398,800円から。13インチMacBook Airに比べるとそれぞれ約8万円ほど高額ですが、最高性能で投資に見合うだけの性能を備えているのがポイント。Apple公式や量販店でのキャンペーンを狙えば、費用対効果をさらに高められるでしょう。


MacBook Pro M3 vs MacBook Pro M4(比較)
MacBook Pro M3を使っている人や、これから購入を検討している人にとって、M4への進化はどこまで意味があるのか気になるところです。そこで、両者の違いを整理してみました。
項目 | MacBook Pro M3 | MacBook Pro M4 |
---|---|---|
デザイン | ![]() | ![]() |
発売日 | 2023年11月 | 2024年11月 |
チップ | M3 | M4 |
CPU / GPU | 8コアCPU / 10コアGPU | 10コアCPU / 10コアGPU |
メモリ構成 | 8GB、16GB、24GB | 16GB、24GB、32GB |
メモリ帯域幅 | 100GB/s | 120GB/s |
ディスプレイ輝度(SDR) | 最大600ニト | 最大1,000ニト |
カメラ | 1080p FaceTime HD | 1080p HDビデオ撮影 12MP センターフレーム対応 |
バッテリー | 最大22時間 | 最大24時間 |
定価 | 248,800円〜 | 248,800円〜 |
購入 | Amazonで見る | Amazonで見る |
見比べてみると、M4はCPUやメモリ帯域幅の強化、ディスプレイの明るさ向上、バッテリー駆動時間の延長など、全体的に底上げされた印象です。特に処理性能の安定感や映像体験の向上は、日常からクリエイティブ作業まで快適さを実感できるでしょう。
価格は据え置きで248,800円からと、性能強化を考えるとコストパフォーマンスも悪くありません。一方で型落ちのM3モデルが割引されているケースもあり、コストを優先するならそちらを選ぶのも十分アリ。最新の安心感を求めるならM4を、コストを抑えたいならM3を選ぶ、というのが現実的な選び方になりそうです。
発売時期と次の展望は?
MacBook Proはこれまで M1(2020年11月)→ M2(2022年6月)→ M3(2023年11月)→ M4(2024年11月) と進化してきました。Appleは特に「秋」に新しいMacBook Proを投入することが多く、今年もM5が秋に登場する可能性は十分にあります。
ただし、Bloombergの報道によれば「2026年初頭にずれ込む可能性」もあるとのこと。つまり、「秋に出る」か「来年に持ち越される」か、まだ読めない状況です。
M5では現行と同じ14インチ/16インチの2サイズ展開で、M5/M5 Pro/M5 Maxの3チップがラインナップされる見込み。デザインはほぼ据え置きで、大きな進化は性能面に集中するでしょう。
とはいえ、現行のM4もすでに完成度が高く、性能・ディスプレイ・バッテリーともに安心して使える一台です。もし今すぐ快適な環境が欲しいなら、M4を選んで後悔することはまずありません。 数か月〜1年先のM5を待って不便なまま過ごすより、今のM4で安定した性能を手に入れるのが現実的な選択といえるでしょう。
今買うべきか?それともM5を待つべき?
多くの人が一番悩むポイントはここでしょう。結論から言えば「今必要なら迷わずM4を選んでOK」です。M4チップで処理性能は着実に強化され、メモリ構成やディスプレイの輝度向上など、日常からプロ用途までしっかり応えてくれる仕上がりになっています。価格も据え置きで、今手にしても数年先まで安心して使える完成度です。
もちろん、「M5チップを待ちたい」「新しい世代の進化に賭けたい」という人は次を待つのもアリ。ただしMacBook Proの進化は基本的に性能面が中心で、筐体やデザインの大きな変更は少なめです。常に最新モデルを追いかけたい人を除けば、M4でも十分満足できるはずです。
関連おすすめアイテム
MacBook Pro M4をより快適に使うための周辺機器を使うシーンに合わせてそろえておくと、作業効率や安心感がぐっと高まります。
USB-Cハブ|外部接続を一気に拡張したい人に

ポート不足を一気に解消してくれるのが Anker Prime ドッキングステーション(14-in-1, Dual Display, 160W)。USB-C、USB-A、HDMI、DisplayPort、有線LAN、SDカードなど計14ポートを搭載し、外部ディスプレイ2枚を同時に出力可能です。さらにUSB PD最大100W出力に対応しているので、PCを充電しながら使えるのも便利。
筆者自身も愛用していますが、MacBookにつないだ瞬間にディスプレイや周辺機器が一気に使えるようになる快適さは、一度体験すると手放せません。これ一台あれば、デスク環境がすっきり整い、作業効率がぐっと上がります。
ノートPCスタンド|長時間作業でも姿勢を楽にしたい人に

薄型で持ち運びやすく、貼り付けたまま使えるMOFTのPCスタンド。15°と25°の角度調整ができるので、作業姿勢が改善されて肩や首への負担が軽減されます。16インチまで対応しているため、Pro M4の14インチ・16インチどちらにもぴったりです。
外付けSSD|動画や写真を扱うクリエイターに

写真や動画編集をするなら、高速な外付けSSDは欠かせません。UGREENのSSDケースは80Gbpsの超高速転送に対応しており、RAWデータの取り込みや大容量動画の編集でもストレスなく作業ができます。
モバイルバッテリー|出張や旅行でも電源切れを心配したくない人に

長時間の外出や出張には大容量のモバイルバッテリーが安心。USB-C内蔵&巻取りケーブル付きで持ち運びやすく、165Wの高出力に対応しているのでMacBook Proはもちろん、iPhoneやiPadもまとめて充電可能です。
まとめ|MacBook Pro M4はどんな人におすすめ?
MacBook Pro M4は、デザイン自体は従来を踏襲しつつも、中身が堅実に強化された一台です。M4チップによる処理性能アップ、16GBから始まる余裕あるメモリ構成、最大1,000ニトに明るくなったディスプレイ、そして最大24時間駆動のバッテリー。動画編集や3Dレンダリングなどの重たい作業もこなせるだけの安心感があります。
- 大学生や社会人で本格的に動画編集やクリエイティブ作業をする人
- 高負荷なアプリを長時間快適に動かしたいユーザー
- MacBook Airよりも高性能スペックを求めている人
MacBook Proほどの性能を活かすシーンがあるなら、M4世代はまさに2025年のベストバイ候補。
最終的には「今すぐ安定した性能を手に入れるか」「次のM5を待つか」で迷うところですが、Appleの発売サイクルを考えると、現行のM4を選んでも長く安心して使えるはずです。


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