iPad Airは「iPad無印より高性能、iPad Proより手頃」というちょうど良さで、多くの人から支持されてきました。
そのiPad Airが2025年春、第7世代(M3搭載)へと進化。見た目の印象は大きく変わらないものの、中身には確かなアップデートが詰まっています。ここでは、第6世代(M2搭載)からどのように変化したのかに焦点を当て、実際の使い心地にどう影響するのかを解説します。
iPad Air(M3/2025)はどう進化した?
iPad Airは「軽量かつ高性能なタブレット」として、日常用途から学習・クリエイティブ作業まで幅広く使われています。2024年発売のiPad Air第6世代では、M2チップ搭載や大型13インチモデル追加、Apple Pencil Pro対応などで話題を集めました。
そして翌年2025年に登場した第7世代では、M3チップの採用によりApple Intelligence対応が実現し、AIを活用した新しい使い方が可能になっています。以下の表で両モデルの違いを整理してみましょう。
iPad Air(M2)vs iPad Air(M3)の比較表
項目 | iPad Air 第6世代(M2, 2024) | iPad Air 第7世代(M3, 2025) |
---|---|---|
デザイン | ![]() | ![]() |
発売日 | 2024年5月15日 | 2025年3月12日 |
チップ | Apple M2(8GB RAM) | Apple M3(Apple Intelligence対応、8コアCPU/9コアGPU) |
サイズ | 11インチ / 13インチ | 同 |
ストレージ構成 | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB | 同 |
Apple Pencil | Apple Pencil Pro対応 | 同 |
Apple Intelligence | 非対応 | 対応 |
カラー展開 | 青・紫・スターライト・スペースグレイの4色 | 同 |
第6世代はすでに高性能なM2チップと豊富なストレージ構成で、多くのユーザーにとって十分な性能を発揮します。
それに加えて、第7世代はM3チップによるパフォーマンス向上、そしてApple Intelligence対応が最大の進化点です。AIによる文章生成や写真編集、作業の効率化などが可能になり、iPadの使い方がさらに広がる可能性があります。
iPad Air(M2, 2024)

iPad Air(M3, 2025)

iPad Air(M3)の主な特徴5つ|1年越しの進化
特徴①|チップがM2からM3へ──処理性能がワンランク上に

最も大きな進化は心臓部のチップ。第6世代がM2を採用していたのに対し、第7世代はM3チップを搭載しました。Appleの公式発表では、マルチスレッドCPU性能が最大35%、グラフィックス性能は最大40%向上。さらにNeural EngineもM1比で最大60%高速化されています。
普段のブラウジングや動画視聴で劇的な差を感じるわけではありませんが、動画編集やRAW現像、3Dアプリを使った作業など、処理が重くなる場面で「余裕」がしっかり実感できるのがM3世代の強みです。
特徴②|Apple Intelligenceに対応

M3チップの搭載によって、注目のApple Intelligence(AI機能)が利用可能になりました。画像の要約や自然なSiriの会話、メモやメールの自動整理といった機能が、日常の使い方に少しずつ浸透していきます。M2モデルでも十分快適に使えますが、AIをフルに活かしたいならM3を選ぶのが安心です。
特徴③|アクセサリ周りがアップデート
第6世代に引き続き、Apple Pencil Proや新Magic Keyboardに対応していますが、Magic Keyboardは新モデルになり、ファンクションキーや大きめのトラックパッドが追加されました。これによりノートPC的な使いやすさがさらにアップ。iPad Airを作業用途で考えている人にとっては、新モデルのMagic Keyboardを選ぶと快適です。
特徴④|バッテリー性能は大きな変化なし
公称値はどちらもWi-Fi使用で最大10時間、セルラーで9時間と変わらず。ただしレビューでは、M3世代の効率化によって軽い作業時は消費が抑えられる一方、重い作業ではそれなりに消費が増えるという声も。つまり「省電力で長持ち」というよりも、性能を発揮するときにしっかりパワーを使う仕様になっている印象です。
特徴⑤|デザインやディスプレイもそのまま

本体のデザインやサイズ展開(11インチと13インチ)、Liquid Retinaディスプレイ(500ニト、フルラミネーション、P3広色域、True Tone)は、第6世代からほぼ据え置き。見た目の新鮮さはありませんが、すでに完成度の高いデザインを維持しているため、変わらない安心感があります。
iPad Air(M3)はどんな人におすすめ?
Apple 13 インチ iPad Air (M3): Apple Intelligence のために設計、Liquid Retina ディスプレイ、128GB、12MP フロント/バックカメラ、Wi-Fi 6E、 Touch ID、一日中使えるバッテリー - スペースグレイ
¥128,800iPad Air(M3)は、性能と価格のバランスを実現しつつ、長く快適に使えるモデルを選びたいという人に向いています。無印iPad以上の余裕がありながら、iPad Proほど高額ではない──そんな「ちょうどいい立ち位置」を求める人にぴったりです。
おすすめ①|学習や仕事で効率を上げたい人
M3チップの処理性能により、オンライン授業やリモート会議、レポート作成や資料編集といった作業をストレスなくこなせます。複数のアプリを同時に使っても動作が滑らかで、学習やビジネスの便利ツールとして長く活躍してくれるでしょう。
おすすめ②|ノートPC代わりに使いたい人
新しいMagic Keyboardに対応し、ファンクションキーや大型トラックパッドが備わったことで、ノートPCライクな使い方がさらに現実的になりました。出張やカフェでの仕事、レポート作成など、キーボード入力を多用する人には大きなメリットです。
おすすめ③|iPad Air(2022年以前のモデル)や無印iPadからの乗り換えを考えている人
M1以前のiPad Airモデルや無印iPadからステップアップする人にとっては、M3の伸びをハッキリ体感しやすいタイミングです。学習・仕事・クリエイティブのすべてを1台で幅広くこなしたい人にとって、iPad Air(M3)は確かな進化を実感できるモデルになるでしょう。
逆に、すでにiPad Air(M2)を使っている人にとっては、iPad Air(M3)への買い替えメリットはそれほど大きくありません。
M1モデル(2022)からM2モデル(2024)への進化では、サイズ展開の追加やストレージ構成の拡充、Apple Pencil Pro対応など目に見える変化が多くありました。それに比べると、M3世代での進化は主にチップ性能の向上にとどまっており、M2でも十分満足できる性能を備えているため、買い替えても体感できる差は小さいといえるでしょう。
M3もいいけど、M2もかなりコスパが高い
最新のM3モデルが登場した今でも、iPad Air(M2)は非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢です。処理性能においても日常利用ではM3との差を体感しにくく、学習や仕事、動画視聴、ちょっとしたクリエイティブ作業ならM2でスムーズにこなせます。
さらに、M3の登場によってM2は価格が下がり、ほぼ同じ使い心地をよりお得に手に入れられるという強みが際立っています。特にApple Pencil ProやMagic Keyboardといったアクセサリ対応はM3と共通しているため、基本的な使い勝手はほぼ同じ。
つまり、最新モデルにこだわらずコスパを重視したい人にとって、iPad(M2)は今がまさに狙い目のモデルといえるでしょう。
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iPad Air (M2) 11インチ
Apple 2024 11インチiPad Air (Wi-Fi, 512GB) - スペースグレイ (M2)
iPad Air (M2) 13インチ
まとめ
iPad Air(M3搭載モデル)は、見た目やサイズ展開は従来と大きく変わらないものの、M3チップによる処理性能アップとApple Intelligenceへの対応によって、より長く快適に使えるモデルへと静かに進化しました。
学習や仕事の効率を上げたい人、Apple Pencil Proを活かしてイラスト制作や画像編集を楽しみたい人、ノートPCのように活用したい人にとっては、まさにちょうどいい選択肢。一方で、最新性能をそこまで必要としない人には、価格が下がったM2モデルも依然として魅力的です。
つまり、最新の体験を重視するならM3、コスパ重視ならM2。自分の用途やスタイルに合わせて選べば、きっと満足できる一台に出会えるはずです。
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