2024年5月、iPad Proに待望のM4搭載モデルが登場しました。Appleは「史上最も薄いiPad」として発表し、その完成度の高さで大きな話題を呼んでいます。見た目はシンプルに進化しただけのように思えますが、中身を知れば知るほど、iPadファンやヘビーユーザーの心をつかむ仕上がりになっています。ここでは、その魅力をひとつずつ掘り下げていきましょう。
iPad Pro(M4/2024)はどう進化した?
iPad Airは「軽量かつ高性能」を両立する人気シリーズで、学生やクリエイター、ビジネスユーザーまで幅広く選ばれています。2022年の第5世代はM1チップを搭載し、従来のAirから大きな性能ジャンプを果たしました。
そして2024年には第6世代が登場し、M2チップやストレージ構成の拡大、カメラやApple Pencil対応の改善が加わっています。以下の表で両モデルの主な違いを整理してみましょう。
iPad Pro(M2)vs iPad Pro(M4)の比較表
iPad ProはAppleのタブレットラインの中でも最上位に位置するモデルで、クリエイターやプロフェッショナルなユーザーから高い評価を受けています。
2022年発売の第6世代ではM2チップを搭載し、動画編集や3D制作などの重い作業にも対応できる性能を誇りました。そして2024年の第7世代では、M4チップ搭載や新ディスプレイ技術「Tandem OLED」の採用など、過去最大級のアップデートが行われています。以下の表で両モデルの主な違いを見てみましょう。
項目 | iPad Pro 第6世代(M2, 2022) | iPad Pro 第7世代(M4, 2024) |
---|---|---|
デザイン | ![]() | ![]() |
発売日 | 2022年10月26日 | 2024年5月15日 |
チップ構成 | Apple M2(8コアCPU+10コアGPU) | Apple M4(9〜10コアCPU+10コアGPU) |
ディスプレイ | Mini-LED(Liquid Retina XDR) | タンダムOLED(Ultra Retina XDR) |
サイズ・重量 | 最小約466g・薄さ6.4mm | 最小444g・薄さ5.3mm(薄型軽量化) |
ストレージ・RAM構成 | 128GB〜2TB、最大16GB RAM | 256GB〜2TB、256/512GB版は8GB、1/2TB版は16GB RAM |
カメラ・その他機能 | 通常の広角 / 横向き前面カメラ | LiDAR搭載&True Toneフラッシュ付き |
第7世代の最大の特徴は、M4チップによる性能向上とTandem OLEDディスプレイの採用。特にディスプレイは、HDRコンテンツやプロ向けのグラフィック作業において従来を大きく超える表現力を発揮します。さらに、筐体がより軽く薄くなったことで携帯性も改善されました。
iPad Pro(M4)の主な特徴5つ|2年越しの超大進化
2024年のiPad Proは、単なるマイナーチェンジではなく2年越しの大進化と言えるアップデートになりました。M4チップの登場に加え、ディスプレイ、デザイン、接続性、アクセサリーのすべてが進化していて、新世代のiPad Proと呼ぶにふさわしい仕上がりです。ここでは、その注目ポイントを5つに分けて整理してみましょう。
特徴①|世界初のタンダムOLED「Ultra Retina XDR」ディスプレイと最薄ボディ

iPad Pro M4の最大のトピックは、やはり新しいディスプレイです。11インチと13インチの両サイズに搭載されたのは、世界初のタンダムOLED「Ultra Retina XDR」。コントラストがさらに引き上げられ、暗部の黒は深く沈み、ハイライトは最大1600ニトという圧倒的な明るさを実現。動画編集や写真編集の現場ではもちろん、映画やアニメを観る日常的なシーンでも「ここまで違うのか!」と感じるほど圧巻の仕上がりです。
しかも厚さはわずか5.1mmの史上最薄デザイン。iPad Proらしい洗練された存在感と携帯性を兼ね備えています。
特徴②|M4チップによる圧倒的な性能アップ

M2チップも高性能でしたが、M4はその上をいきます。CPUは最大50%高速化、GPUは最大4倍の性能を発揮。さらにハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングやメッシュシェーディング、AV1デコードに対応し、クリエイティブな作業やゲーム画面の鮮やかさも大幅に進化しました。Neural Engineも強化されており、Apple IntelligenceのAI機能をスムーズに使えるのもM4ならではの魅力です。
特徴③|バッテリーと接続性の両立

これだけの高性能とOLEDを搭載しながら、バッテリーは最大13時間と、前世代を上回る持ち時間を確保しています。長時間の作業や外出先での利用も安心です。
接続面ではM2世代に続きUSB-Cポートを搭載していますが、M4はThunderbolt 3 / USB4対応で最大40Gbpsの高速転送が可能になりました。外部ストレージや大型ディスプレイとのやり取りもより快適に。さらにWi-Fi 6Eと5G(セルラー)に対応し、通信の安定性と速度も向上。どこでも高速通信を確保できます。
特徴④|カメラとストレージも着実に強化
背面には12MPカメラに加えてLiDARスキャナと改良版True Toneフラッシュを搭載。AR体験や書類スキャンがより正確で自然になりました。ストレージ構成も見直され、128GBモデルが廃止され256GBからのラインナップになりました。大容量データを扱うユーザーにはより実用的な構成といえます。
特徴⑤|最先端のアクセサリー体験
iPad Proは、もちろんApple Pencil Proや新Magic Keyboardに対応しています。Apple Pencil Proでは握る強さや軸の回転を検知でき、イラスト制作やデザインの自由度が一気に広がりました。さらに触覚フィードバックによって、ツール切り替えや描画時の感触が直感的に伝わってくるのもポイント。Magic Keyboardはファンクションキーや大型トラックパッドを備え、ノートPCライクな操作性を実現。モバイルワークから本格的な制作作業まで、シームレスに対応できるのがiPad Proの強みです。

iPad Pro(M4)はどんな人におすすめ?
iPad Pro(M4)は、名前の通り「プロ」のための性能を備えたモデルです。特にM2世代からの進化が大きく、実際に手にしたときに確かな違いを実感しやすいのがポイント。では、どんな人に向いているのでしょうか。
おすすめ①|iPadの最先端な性能を妥協なく使いたい人
iPadをちょっとしたサブ機としてではなく、本格的なクリエイティブツールとして使いたい人にM4はぴったりです。iPad Pro M4は、映像制作や建築設計、音楽制作など、これまではPCが主戦場だった領域にもiPadで挑めるレベルに仕上がっています。さらにApple Pencil Proに対応したことで、手書きやイラスト、デザイン作業の自由度も大きく広がり、使い勝手は抜群です。
おすすめ②|クリエイティブに本気で取り組みたい人
M4チップは処理速度が一段と速くなり、GPUもハードウェアレイトレーシングに対応しました。動画編集や3D制作、イラストの描画など、負荷の高い作業をしていると処理の速さを本当に実感できます。Procreateでのお絵描きやFinal Cut Pro for iPadなどの動画編集アプリを日常的に使う人なら、快適さのレベルがグッと上がるはずです。
おすすめ③|iPadの買い替えで進化を実感したい人
正直、M1からM2への進化は「性能は上がったけど劇的な変化というわけではない」という印象を持った人も少なくなかったと思います。しかしM4は違うんです。チップ性能、ディスプレイ、薄型化のすべてが大きく変わったので、買い替えたときに進化を実感しやすいはず。特にクリエイティブ作業や重いアプリを常用している人には、違いがはっきり出るのではないでしょうか。
逆にiPad Proは不要な人
最高峰にハイスペックなiPad Pro(M4)は魅力的ですが、やはり誰にとってもベストな選択肢とは限りません。用途によっては「ここまでの性能は必要ない」「もっとコスパのいいモデルで十分」と感じる人も多いはず。では、どんな人にとってiPad Proは不要なのでしょうか。
動画視聴やネット閲覧が中心の人
YouTubeを観たり、SNSを見たり、ちょっとした調べ物をする程度であれば、無印iPadやiPad Airがおすすめです。Proモデルの超高性能チップやプロ仕様のディスプレイが活かしきれず、宝の持ち腐れになってしまう可能性が高いです。
学習やライトな仕事で使う人
授業でノートを取ったり、PDFを読んだり、簡単な資料作成をする程度なら、iPad AirやiPad第11世代がコスパ◎。Apple Pencilにも対応しているので学習用途では必要十分以上に楽しめます。Proモデルの性能はオーバースペックになりがちです。
お手頃感を重視したい人
最上級モデルでなくても十分な性能を持っているのがiPadの強み。たとえばiPad Air(M2)やiPad Air(M3)、またはiPad(A16チップ搭載)を選べば、価格を抑えつつ快適に使えます。
まとめ|M4の進化は映像・処理性能・アクセサリーの三本柱
iPad Pro M4世代は映像体験(OLED)、処理性能(M4チップ)、アクセサリの使い勝手といった3つの領域で大きく進化しています。特に、動画編集や3D制作など重い作業を日常的に行う人、最高の映像体験を求める人、あるいはApple Intelligenceをフルに活用したい人にとって、M4はまさに待ち望んだモデルといえます。
一方で「動画視聴や学習中心でそこまでの性能はいらない」という人にとっては、iPadの他モデルがコスパの高い選択肢です。自分の用途とスタイルに合わせて賢く選びましょう。
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