コンパクトサイズながらハイエンド級の性能を誇る「iPad mini」。2024年秋に登場したA17 Pro搭載モデルは、iPhone 15 Proと同じ性能のチップを積んだことで大きな注目を集めました。今回は、その実力を振り返るとともに、iPad miniはどのような人にとって最もおすすめか、詳しく解説します。
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iPad mini 第7世代はどう進化した?
「小さくてパワフル」という位置づけで人気のiPad miniは、持ち運びやすさと高性能を兼ね備えたモデルとして愛用者が多いシリーズです。
2021年に登場した第6世代はデザイン刷新とA15 Bionicチップ搭載で注目を集めました。そして2024年に発売された第7世代では、Apple Intelligence対応や最新のA17 Proチップを採用し、さらに進化しています。以下の表で両モデルの主な違いを整理してみましょう。
iPad mini 第6世代 vs iPad mini 第7世代の比較表
項目 | iPad mini 第6世代 | iPad mini 第7世代 |
---|---|---|
発売日 | 2021年9月24日 | 2024年10月23日 |
チップ | A15 Bionic | A17 Pro(CPU+30%、GPU+25%) |
ストレージ | 64GB・256GB | 128GB・256GB・512GB |
ディスプレイ | 8.3-inch Liquid Retina LCD (326 ppi) | 8.3-inch Liquid Retina LCD (326 ppi) |
カメラ | 12MP(広角&12MP前面) | +写真はSmart HDR 4に進化 |
接続機能 | USB-C(5 Gbps)、Wi-Fi 6、5G(sub-6) | USB-C(10 Gbps)、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
Apple Intelligence | 非対応 | 対応 |
Apple Pencil 対応 | 第2世代まで対応 | Apple Pencil Proに対応 |
バッテリー | 最大約10時間(Wi-Fi) | 最大約10時間(Wi-Fi) |
発売価格 | 78,800円~ | 78,800円~ |
第6世代と比べると、第7世代はチップ性能の大幅強化(A17 Pro)、Apple Intelligenceへの対応、そしてApple Pencil Proサポートが大きな進化のポイントです。さらに、接続規格がWi-Fi 6EやUSB-C(10Gbps)に進化し、より高速で安定した通信やデータ転送が可能になりました。
iPad mini 第7世代の主な特徴5つ|3年越しの進化
特徴①|A17 Proで一気にハイエンド級に

第7世代iPad miniの最大の進化は、なんといってもA17 Proチップの搭載です。これまでコンパクトなサブ機という位置づけだったiPad miniが、最新チップによって一気にハイエンド機種の仲間入りを果たしました。CPU・GPU性能ともに飛躍的に向上し、特にGPUは最新ゲームや3D処理を快適に動かせる水準まで進化。Webブラウジングや動画視聴だけでなく、軽めの動画編集やイラスト制作など、これまでならProモデルに任せていた作業もminiで十分こなせるようになりました。
特徴②|8.3インチLiquid Retinaディスプレイ
ディスプレイは前世代に引き続き8.3インチのLiquid Retinaを採用。2266×1488ピクセルという高解像度に加え、True ToneやP3広色域にも対応しており、写真や映像を自然かつ鮮やかに映し出します。明るさは500ニトと十分で、屋内だけでなく屋外でも高い視認性を確保。電子書籍やPDFの閲覧に適したサイズ感と画質のバランスは、ビジネスでも学習でも強力な味方になります。
特徴③|Apple Pencil Proに対応

最後に見逃せないのが、Apple Pencil Proへの対応です。従来の第2世代Apple Pencilに加え、最新のApple Pencil Proモデルを活用できるようになったことで、クリエイティブな用途の可能性がグッと広がりました。
新しいジェスチャー操作や触覚フィードバックにより、紙に描くような感覚でのメモ・イラスト作成が可能。iPad miniならではのコンパクトなサイズ感と相まって、手のひらサイズの最新タブレットとして存分に活用できます。
特徴④|カメラと周辺機能も充実
第7世代では本体性能だけでなく、周辺機能も最新規格に対応しています。カメラは前面・背面ともに12MPと高性能で、ビデオ会議やオンライン授業でも鮮やかな映像を実現。USB-C端子は最大10Gbpsの高速転送に対応し、大容量データもスムーズに扱えます。さらにWi-Fi 6Eと5Gにも対応し、ネットワーク環境が整っていればストリーミングやクラウド作業もストレスなく行えます。
特徴⑤|軽量コンパクトなボディは変わらず

iPad miniの真骨頂はそのサイズと軽さにあります。高さ195.4mm、幅134.8mm、厚さ6.3mmという手のひらに収まるボディに、重量わずか293g(Wi-Fiモデル)。長時間の読書や外出先での利用でも疲れを感じにくく、片手で持ちながら操作するのも快適です。ビジネスバッグや小さめのトートにもすっきり収まるため、毎日の持ち歩きにぴったり。自宅用の手軽なサブ端末としてはもちろん、旅行や出張先での頼れるパートナーになってくれること間違いなしです。
iPad miniはどんな人におすすめ?
おすすめ①|コンパクトに持ち運びたい人
iPad miniの大きな魅力は、やはり持ち歩きやすさにあります。片手に収まるボディと約300gという軽さは、電車での移動やカフェでのちょっとした作業に最適です。筆者自身も以前、外回りや出張のときにiPad Proを持ち歩いていた時期がありましたが、やはりサイズと重量が負担になりがちでした。iPad miniに切り替えたことで、バッグの中のスペースも軽さも大幅に改善され、移動中の読書や資料チェックが格段に快適になったのを実感しました。
おすすめ②|電子書籍やPDFを快適に読みたい人
8.3インチという絶妙なサイズは、スマホよりも見やすく、iPad AirやProほど大きくないため手軽に扱えます。雑誌や論文のPDFを読むときも、画面が小さすぎてストレスを感じることはなく、むしろ手元に専用のリーダーを持っている感覚に近いです。特に電子書籍や資料を読む習慣がある人にとって、iPad miniは最適な読書デバイスになり得ます。
おすすめ③|メモやイラスト制作に使いたい人
Apple Pencil Proに対応したことで、ちょっとしたアイデアメモやスケッチブック代わりにも大活躍。会議中にさっと図を描いたり、旅行中に日記感覚でメモを残したりできるので、紙のノートよりも気軽で整理もしやすくなりました。実際に筆者もiPad miniを外出先で広げて、その場で浮かんだアイデアをラフに描き留めることがありますが、カフェの小さな机上でも邪魔にならないのがありがたいポイントです。
おすすめ④|出張や旅行が多い人
頻繁に出張する人や旅行好きな人にとっても、iPad miniは相性抜群です。軽量でコンパクト、しかも5G対応なので、移動中でも資料の確認や動画視聴、さらには撮影した写真整理まで1台でこなせます。実際に飛行機の中でiPad miniを使って書類チェックをした時、大容量のファイルを開いてもサクサクと動くので「このサイズでここまでできるのか」と驚きました。大きいサイズのiPadを持ち歩く必要がなくなることで、旅や出張の荷物が一気に身軽になります。

逆にiPad無印や他モデルがおすすめな人
大きな画面で作業したい人
iPad miniはコンパクトさが魅力ですが、画面は8.3インチと小さめです。複数のアプリを同時に開いて作業したい人や、イラスト制作・動画編集を本格的に行いたい人には、10.9インチのiPad(無印)や、さらに広い画面を持つiPad Air/Proの方が快適です。
コストを抑えたい人
iPad miniは性能が高い分、価格もエントリーモデルより上になります。学習用や動画視聴用など「ライトな用途が中心で、できるだけ安くiPadを持ちたい」という人には、より手頃な価格で入手できるiPad(無印)が向いています。
本格的なクリエイティブ用途を考えている人や長時間の作業が多い人
Apple Pencil Proに対応したとはいえ、画面の広さはやはり限られています。イラストや映像制作をメインに考えている場合は、描画・編集スペースが広く、Mシリーズチップを搭載したiPad AirやiPad Proの方が安心です。
また、iPad miniは軽くて持ちやすい反面、文字入力や動画編集のように机に置いて長時間作業する用途では、もう少し大きな画面のモデルの方が効率的です。特にMagic Keyboardなど周辺機器と組み合わせてPCライクに使いたい場合は、iPad AirやiPad Proの方が相性が良いでしょう。
次世代モデルiPad mini 第8世代の噂
一方で、すでに次期モデルの噂も出始めています。最大のトピックはA19 Proチップの採用。iPhone 17 Proと同じ世代のチップが搭載されると見られ、さらに強力な性能アップが期待できます。
さらに、長年待望されてきたOLEDディスプレイの採用がついに実現する可能性が高まっています。コントラストや発色、省電力性能が飛躍的に向上するため、映画鑑賞やゲーム体験が大きく変わるかもしれません。ただし登場時期は2026年以降とされており、すぐに手に入るというわけではなさそうです。
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まとめ
現行のiPad mini(A17 Pro)は、コンパクトさとハイエンド性能を両立させた今すぐ使える最強の小型タブレットです。Apple Intelligenceを試したい人、持ち運びやすさを重視する人には現行モデルがベストチョイスといえるでしょう。次世代モデルの発売までまだ時間がある現時点では、待つよりも今すぐに使える最新モデルを買う価値が大きいといえます。
一方で、「OLEDの美しい映像体験をどうしても味わいたい」「A19 Proの性能を待ちたい」という人は、次世代モデルまで待つのもアリです。
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